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EWC:F.C.C. TSRホンダ・フランス2017/18シリーズ第1戦ボルドール24時間耐久ロードレース レースレポート

2017年09月19日 17:02  AUTOSPORT web

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EWC:F.C.C. TSRホンダ・フランス2017/18シリーズ第1戦ボルドール24時間耐久ロードレース レースレポート
2017/2018FIM世界耐久選手権シリーズ第1戦 第81回ボルドール24時間耐久レース
決勝レース/9月16日(土)~17日(日)

 決勝レースは、今季から新しく加入し、過去にEWCのタイトルを持ち、ボルドールやルマンでも活躍しているフレディ・フォレイがスタートライダーを務めた。フレディは序盤から積極的な走りで17周目にはトップに浮上、その後もセーフティカーが何度も介入する中で、次第にトップ争いは、#5F.C.C. TSR Honda Franceと他の2チーム、いずれも耐久レースの有力チームに絞られていった。

 同一周回はこの3台のみとなり、3チームは自らのピット作業を繰り返すたびに、順位を入れ替えながら1周、また1周と周回を重ねていった。さらに1台がトラブルで遅れてからは、#5F.C.C. TSR Honda Franceと昨年のチャンピオンチームGMT94 YAMAHAの2台による争いに変わった。もちろん、長丁場の24時間耐久レースのため、多少順位が後退しても挽回するチャンスは数多くある。順位を落としてトップ争いから脱落したチームも、じわじわと順位をことは、しばしばある。

 この攻防は中盤の8時間経過する前後から、577周目にF.C.C. TSR Honda Franceのアランが転倒して大きく順位を下げる残り数時間程度の頃まで続いた。アランは今年年初のオフシーズンテストで負傷し、母国フランスでの治療を余儀なくされていた。

 それをこの度約半年ぶりにバイクに乗られることになり、地元ホームコースでもあるボルドールのテストから参加、58秒台のベストタイムをマークするなど、仕上がりは問題なかった。

 そして本戦でも自らを含めた、フレディ、ジョシュの3ライダーがそれぞれトップを走る活躍を見せ、さらに大きな盛り上がりの中で、優勝を意識したのか、あまりもポジティブになりすぎたのか、ボルドールの名物ミストラルストレートを立ち上がったコーナーでスリップダウン、マフラーと反対側だったが、それなりのダメージがあった。本人曰く「何故、どうやって転倒したのか、自分でも分からない」ということなので、きっとその通りなのだろう。

 メカニックの手により戻ったバイクは、すぐさま修復がかけられ、10分後には急遽スタンバイしたフレディの手により、コース上に復帰することはできた。アランはテストで負傷を余儀なくされた右腕を打撲したが、それ以外には怪我もなく、落ち込んではいたものの、チェッカーを迎える頃には笑顔で話せるようになっていた。

 この結果、F.C.C. TSR Honda Franceは残り3時間半のところで、トップから急転直下、最高8位まで順位を落とした。しかし、その後はフレディとジョシュの2人体制によりレースに復帰。順位が落ちたと言ってもまだ8位。挽回は可能だとチーム一丸となってレースを続けた。

 結果、F.C.C. TSR Honda Franceは、初陣となるHonda Franceの地元での伝統的な24時間レースで6位でチェッカーを受けることができた。チャンピオンシップポイントは19。さらには、24時間レースに与えられる、8時間毎(8時間経過時点と16時間経過時点)のボーナスポイント各9点も加えれば、37ポイントを獲得した。

 これは、昨シーズンのこの大会よりも大きい数字である。優勝できなかったのは悔しいが、壁は高い方が崩しがいもあるし、しっかりポイントを獲得できたことを考えれば、今季から新たにEWC年間タイトルおよび鈴鹿8耐での優勝に挑戦するコラボレーション、F.C.C. TSR Honda Franceのチャンピオンシップの出だしは、まずは順調だったと確信している。

◆F.C.C. TSR Honda France総監督/藤井正和のコメント
「昨シーズンがEWCランキング4位だったが、今年はそれ以上、あるいは年間チャンピオン獲得を視野にいれてEWCに臨んでいる。もちろん優勝できれば、それに越したことはないが、チャンピオンシップポイントは得られた上々のスタートだったと思う」

「年間チャンピオン獲得のために考えられる最も良い相手=伴侶と言っても良いくらいの相手、それがHonda Franceだと思っている、それくらい、お互いに相思相愛という言葉が似合い、実際に社員の皆さん誰もが、TSRの過去の活躍をしってくれていて、言葉が違ってもレースという共通言語で語り合える、そんな相手だと確信している」

「フランスという地でこれまでのTSRの活動が受け入れられ、新たな出会いが、新しい歴史を刻むことになれば、それは素晴らしいことだと思う。今回のボルドールでは、何よりもそのことが一番の収穫だね。次もフランスのル・マン。ル・マンではまたそこでしかない素晴らしい出会いがあると信じている」