2017年F1シンガポールGP決勝で、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソはリタイア、ストフェル・バンドーンは7位だった。
ウエットコンディションの下でレースはスタート、アロンソは大きく順位を上げたものの、1コーナーで発生したアクシデントに巻き込まれ、マシンにダメージを負った。数周走り続けたが、損傷が大きすぎたため、リタイアせざるを得なかった。
バンドーンは、ピットストップで問題があり時間をロスしながらも、一貫してトップ10圏内を走り続けた。
■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
レーシングディレクター エリック・ブーリエ
スタート直前に雨が降り出した時には、今年のシンガポールGPは予測不可能なエキサイティングなレースになると思ったが、そのとおりだった。
最初から最後までストフェルは戦い抜き、フルウエット、インターミディエイト、オプションタイヤ、どれを装着している時にもマシンのポテンシャルを最大限に引き出し、最終的に7位という見事な結果を出した。
2回目のピットストップで時間をロスしなければ、6位も可能だったと考えている。フロントジャッキがうまくエンゲージせず、左フロントをフロアから持ち上げることができなかった。そのため、タイヤを外すのに時間がかかった。この遅れによって、ストフェルは(ジョリオン・)パーマーを必死に追いかけながらも、近づくことができなかった。
フェルナンドにとってはこれ以上ないほど悔しい一日になった。ウエットコンディションの下で見事なスタートを決めたにもかかわらず、ターン1で(マックス・)フェルスタッペンのマシンにつき飛ばされた。この時の衝撃は非常に大きく、ボディワークが壊れ、フロアが損傷を受け、さらにはエキゾーストに穴が開いていた。
セーフティカー先導下でピットを通過する時に初期のダメージを見極めることはできたが、レーシングスピードで走り出すと、それ以上続けられないことがすぐにはっきりした。そのため直後に彼のマシンをリタイアさせなければならなかった。
我々に全く非がないにもかかわらず1台を失ってしまったが、それでもチーム全体にとってポジティブな一日だったことは間違いない。次戦が行われるマレーシアの高速セクターでは今回ほどの競争力を発揮できないかもしれない。しかしながら今週末の結果は、ほんのわずかでもチャンスが訪れれば、上位で戦う力が我々にはあるのだということを思い出させてくれることだろう。