F1シンガポールGPスタート直後の多重クラッシュに関し、スチュワードは審議の結果、ペナルティは科さないという判断を下した。
ターン1に向け、ポールポジションのセバスチャン・ベッテルは2番グリッドからスタートしたフェルスタッペンを牽制するようなラインを取り、一方、4番グリッドのキミ・ライコネンが好スタートを決めたことで、フェルスタッペンは2台のフェラーリにはさまれる形で行き場を失った。その結果、ライコネンと接触し、ライコネンはスピンを喫してベッテルに当たり、その後フェルスタッペンとともにコースアウトした。ふたりはその場でリタイア、マシンにダメージを負ったベッテルはその後、単独でスピンを喫し、レースを終えることになった。
スチュワードは3人を招集し、事故の検証を行った結果、誰かひとりにすべての、あるいは大部分の責任があるわけではなく、これをレーシングインシデントであると判断、誰にもペナルティを科さないことを決めた。
「カーナンバー7のドライバー(ライコネン)は非常にいいスタートを切り、カーナンバー33(フェルスタッペン)の左からオーバーテイクを試みることができた」と声明には記されている。
「一方、スタートが比較的遅かったカーナンバー5(ベッテル)はコース左側に向かった。カーナンバー33とカーナンバー7は接触、連鎖反応でカーナンバー5との接触、その後のカーナンバー14(フェルナンド・アロンソ)との接触が起きた」
「スチュワードはこのインシデントの責任のすべて、あるいは大部分を担うドライバーは誰もいなかったと考え、これ以上何の行動も起こさない」
フェルスタッペンは、ベッテルが自分に幅寄せしてきたことが事故の発端であると主張し、彼を批判していた。