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満島真之介、高畑充希との『ひるね姫』アフレコを振り返る 「2人で実際にやりながらできたのは大きかった」

2017年09月17日 00:32  リアルサウンド

リアルサウンド

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 本日9月16日、東京・渋谷のHMV&BOOKS TOKYOにて、映画『ひるね姫 ~知らないワタシの物語~』のBlu-ray&DVDリリース記念イベントが開催され、本作で声優を務めた満島真之介、映画劇伴と主題歌「デイ・ドリーム・ビリーバー」を手がけた下村陽子、監督の神山健治が登壇した。


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 本作は、『東のエデン』『精霊の守り人』『攻殻機動隊S.A.C.』の神山が、原作・脚本・監督を務める長編アニメーション作品。東京でオリンピックが開催される2020年、居眠り好きな高校生・森川ココネが、夢と現実を行き来しながら家族の秘密を知っていく模様を描く。


 海外でも高い評価を受けている本作。神山はニューヨーク、上海、フランスなどでも公開されていることに触れ、「ニューヨークでは『子供映画祭』なんかで、小さなお子さんが観てくださったんですけど、なかなか鋭い質問で『なんのメタファーだったんですか?』なんかがあったりして。上海はアジアからアニメが好きな人たちが集まってくれましたね」と各国で絶賛され、かつ深みのある作品であることを語った。


 イベントは、会場のスクリーンに『ひるね姫』の映画本編を映写しながら進行していくライブコメンタリー。司会者が劇中音楽について「どのような構造で作られたのですか?」と下村に質問を投げかけると、「先にハートランド(王国)のテーマを作ったので、それをベースにして、あとはシーンに合わせて作っていったんです」と述べる。続けて、神山が「機械の王国ということでちょっと重々しい感じもありつつ、でもズッコケの感じもある。それをなかなか伝えられなくて」と制作にあたっての苦労した点を振り返った。


 満島は、“夢”からスタートする『ひるね姫』の台本を読んだ時のことを「すごく可愛いらしい作風がありますけど、奥底には人間の未だ解明できない夢と現実だったり、見えないものとの対峙の仕方だったり、これをアニメでやった時にどういう風なものが見えるんだろうというワクワクがあったんです。それを神山さんが描いて、最初のティザーを見た時に『これを神山さんがやるのか』と思って。中身は夢と現実と見えないもの、真実がどこかにあるんじゃないかとか、すごくいろいろなことを考えました」と熱く語った。


 また、アニメの主人公である森川ココネについて満島は、「今は“過保護”として育ってますけど」と声優を務めた高畑充希に触れ会場の笑いを誘いつつ、「心の密度が濃くて、まだいろんなことを知っていないところもある。いろんな世代の方が共感出来るところも持っているし、この子にしかない良さも持ってる。オリンピックが終わった時にココネがどう映っているのかとか、そういうことをずっと感じていました」と思いを明かした。神山は、「僕としては普通の女子高生にしたつもりですけど、こうした作品の系譜のヒロインであるとは海外で言われましたね。決して普通の子ではない強さがある」と海外の反応を述べた。


 さらに満島が、ココネと自身が声優を務めた佐渡モリオについて「いいコンビだったなと思いますね」と述べると、続けて「『触るかぁ!』って僕の声が裏返るところは名演技だったと思ってるんですけど、実際にあれはモリオ半分、満島真之介半分で。僕ら実際に体感してやっていたので、2人で『お尻、触らんといてや』って(高畑に)言われた時に、『触るかぁ!』って(笑)。2人で実際にやりながらできたのは、大きかったんですよね」と演技をまじえながら高幡とアフレコに挑戦した当時のことを振り返った。(渡辺彰浩)