今週末9月16~17日に開催されるVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーの第10戦サンダウン500に向け、各チームが“レトロ・リベリー”と呼ばれる往年のマシンを彷彿とさせる、懐かしくも新しいカラースキームを続々と公開した。
シリーズに5戦が設定され、500マイルを超える耐久戦にタイトルが掛けられる“エンデューロ・カップ”。その開幕戦となるこのサウンダウン500では、1964年に初開催されたツーリングカー・エンデューロの歴史を祝すべく、昨年から“レトロ・ラウンド”が実施され、各チームがヒストリーにちなんだオリジナル・カラーリングのマシンを投入。
今季もタイトル争いを演じる名門チーム、トリプルエイト・レースエンジニアリングが運営するレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)は、1960~70年代のホールデン・ディーラー・チームのデザインを参考にホールデンのオールド・ロゴをCピラーに配し、フォントも70年代当時のものに合わせて変更。
88号車のジェイミー・ウインカップ/ポール・ダンブレル組、97号車のシェーン-ヴァン・ギズバーゲン/マット・キャンベル組が、それぞれ同様のカラースキームが施されたマシンで戦うこととなる。
前戦でシリーズ106勝の新記録を達成したウインカップも「こうしたレトロテーマの特別カラーを施すのは、ファンにとってもエントラントにとっても、このカテゴリーと僕らのスポーツの歴史を祝うのに最適な方法だと感じるね」と、歓迎の意を示している。
また、ニッサン・モータースポーツのアルティマは、23号車のマイケル・カルーソ/ディーン・フィオーレ組が既報のとおり日本でもおなじみの"カルソニック・ブルー"を採用。
さらに7号車のトッド・ケリー/ジャック・ル・ブローク組と、15号車のリック・ケリー/デビッド・ウォール組は、70年代に北米で活躍したダットサンZのカラーリングをトリビュート。
そして78号車のシモーナ・デ・シルベストロ/デビッド・ラッセル組は、1967年にランドスピード・レコードの新記録を樹立した『R380タイプ2』の50周年を祝い、ホワイトにレッドのラインが流れるシンプルな美しさを持つカラーリングが施された。
そのニッサン・モータースポーツは、このサンダウンの週末にヒストリック・レースカーのデモランを披露すると同時に、こちらも日本でおなじみのバス同乗走行によるサーキット・サファリを初開催。HR31型のスカイラインや、バサーストを戦ったR32型グループAのGT-Rが各2台ずつ、そして1988年のル・マン車両であるR88Cなどが、バスとのランデブー走行を披露する予定となっている。
さらに、VASCシリーズのCEOを務めるジェームス・ウォーバートンと、オーストラリアGTチャンピオンシップの代表であるトニー・クインは、この週末に先立ち2018年シーズンに向けGTチャンピオンシップの統括権をVASCに委譲すると発表。
VASCは、事実上サポートレースとして2年前からいくつかのイベントで併催してきた同選手権の管理を引き継ぎ、新たに『スーパーGTシリーズ』として、この新たなGT3によるカテゴリーを牽引していくこととなった。
この発表に際しウォーバートンは、「もちろん、これまでもバサースト12時間を筆頭に、VASCとオーストラリアGTチャンピオンシップは密接な関係を築いてきた。スーパーカーにはチームがシリーズに強く関与してきた歴史があり、このスーパーGTにも同じDNAと伝統を継続していきたいと思っている」とコメントしている。