WEC世界耐久選手権第6戦オースティンの公式予選が9月15日、アメリカ・テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、ポルシェLMPチームの1号車ポルシェ919ハイブリッド(ニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ)がポールポジションを獲得した。
日中の最高気温がピークを迎える現地時間15時過ぎから開始された予選は雲ひとつない快晴、ドライコンディションのもとで行われた。
ポルシェの2台がピットレーン出口のシグナルグリーンとともにコースインしたのに対し、トヨタは今回もスタートを数分を遅らせてアタックを開始していく。
そんななか、まずタイムを刻んできたのは1号車ポルシェのジャニで、1分44秒656というタイムをマーク。僚友2号車ポルシェのティモ・ベルンハルトも1分44秒685の僅差で続いた。
一方、ポルシェから約3分遅れでコースインしたトヨタ勢は7号車トヨタTS050ハイブリッドの小林可夢偉が1分45秒519、8号車トヨタTS050ハイブリッドのブエミが1分46秒046をマークし、それぞれ総合3番手、4番手につける。
セッション前半を終えてワン・ツー体制となったポルシェは、両車のドライバー交代後も1号車ポルシェ、2号車ポルシェという順でタイムテーブルの上段に名を連ねていたが、セッション残り7分となったタイミングで1号車ポルシェ、タンディのベストタイムがトラックリミット違反と判定され、抹消されてしまった。
すでにアタックを終え、ピットに戻っていた1号車ポルシェはトヨタの2台に先行を許し暫定4番手にポジションダウンするが、セッション残り3分となったところでふたたびタンディをコースに送り出していく。
逆転を狙うタンディはチェッカー間際のアタックラップで1分44秒827をマーク。平均ラップを1分44秒741とし、僚友2号車ポルシェを0.253秒上回ってポールポジションを奪ってみせた。この結果、ポルシェが前戦メキシコに続き予選ワン・ツー、フロントロウを独占することとなった。
トヨタ勢では総合3番手につけていた7号車トヨタのマイク・コンウェイがタイムを伸ばせず総合4番手に後退。一方、8号車トヨタはブエミから代わった中嶋一貴が平均タイムを1分46秒400にまとめ、総合3番手となっている。
LMP2クラスはシグナテック・アルピーヌ・マットムート、36号車アルピーヌA470・ギブソン(ニコラス・ラピエール/グスタボ・メネゼス/アンドレ・ネグラオ)がクラスポールを獲得し、2番手にヴァイヨン・レベリオンの13号車オレカ07・ギブソンが続いた。
LM-GTEプロクラスはAFコルセの71号車フェラーリ488 GTE(ダビデ・リゴン/サム・バード)がポールポジションを獲得。
母国凱旋のフォード・チップ・ガナッシレーシングの67号車フォードGTがクラス2番手につけ、3番手には2連勝を狙うアストンマーチン・レーシング、95号車アストンマーチン・バンテージが続いた。
LM-GTEアマクラスでは3回のフリープラクティスでトップタイムをマークしているアストンマーチン・レーシング、98号車アストンマーチン・バンテージ(ポール・ダラ-ラナ/ペドロ・ラミー/マティアス・ラウダ)が予選でも速さをみせてポールを奪った。
クラス2番手にスプリット・オブ・レースの54号車フェラーリ488 GTEがつけ、澤圭太を擁するクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTEが3番手に入っている。
WEC第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズの決勝レースは9月16日(土)の正午(日本時間26時)にスタートが切られる。