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マクラーレンとホンダF1、袂を分かつ。2018年はマクラーレン・ルノー、トロロッソ・ホンダが誕生

2017年09月15日 19:52  AUTOSPORT web

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マクラーレン・ホンダF1
マクラーレンとホンダは15日、2017年限りでパートナーシップを解除することを発表。また、ホンダF1はスクーデリア・トロロッソと2018年からの契約を結び、同チームにパワーユニットを供給することが決まった。15日、両者が正式に契約発表を行った。

 2015年、ホンダはマクラーレンのパワーユニットパートナーとしてF1に復帰。しかし思うように競争力が向上しないまま3年目を迎え、不満を募らせたマクラーレンは契約見直しを検討するようになり、ついに15日、2017年末での両者の提携解消が正式に発表された。

 ホンダはトロロッソにパワーユニットを供給する形で2018年以降もF1活動を継続することが決定、マクラーレンは来年からルノーエンジンを搭載することになる。

 今年春の時点では、ホンダは2018年から提携先を拡大し、ザウバーにカスタマーパワーユニット供給を行う計画だったが、7月にはこのプランが白紙化された。その後、ホンダはザウバーに代わる候補として、現在ルノーを搭載するトロロッソと交渉を行っていると伝えられるようになった。

 当初、ホンダはこの報道を否定していたものの、マクラーレンがルノーとの提携を希望するなかで、最終的にトロロッソと共にF1活動を行っていくことを決めた。

 トロロッソはレッドブル社がミナルディを買収して設立したチームで、2006年からF1活動を開始。レッドブル傘下の若手ドライバーを乗せ、育成する役割も担っており、これまでセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンらを兄弟チームのレッドブル・レーシングに昇格させてきた。

 エンジンは2007年から2013年までフェラーリを積み、2014年と2015年にルノーに変更した後、2016年はフェラーリを搭載したものの、今年はルノーに戻していた。

 レッドブルはルノーのパワーユニットに長年不満を抱いており、トロロッソ・ホンダの状況を見守り、ホンダに改善が見られた場合にはルノーからスイッチし、ワークスパートナーとしての待遇を得ることを狙うのではないかと考えられている。

 ホンダの八郷隆弘代表取締役社長は「今回、志半ばでマクラーレンと袂を分かつのは非常に残念ですが、お互いの将来に向けた最善の道として決断しました」と語った。

「これまでマクラーレン-ホンダを応援してくださったファンの皆さまをはじめ、2015年の復帰の準備段階から多くの苦楽を共にしてきたドライバーやチーム、関係者の皆さまに心より御礼申し上げます」

「2017年シーズンはマクラーレンと共に最後まで戦い抜き、2018年以降もF1レース活動を継続してまいります」

 昨年、デニスに代わってマクラーレンを率いる責任を担ったエグゼクティブディレクター、ザック・ブラウンは次のように語った。

「ホンダがF1にコミットし、力を注いできたことに疑いの余地はない。残念ながら、今回のプロジェクトでは、マクラーレン、ホンダともに当初望んでいたような結果を得ることはできなかった」

「そこにはさまざまな理由があるが、決してホンダとマクラーレンのどちらか一方の努力が欠けていたわけではない。ただ、今は、それぞれが別々の道を歩みだす時が来たのだと考えている」

「来年からはライバルとして、ホンダがF1に参戦し続け、いつの日か頂点に返り咲くことを期待している」