WRC世界ラリー選手権に参戦しているヒュンダイ・モータースポーツは9月14日、将来有望な若手ラリードライバーを育成する『ヒュンダイ・モータースポーツ・ドライバー・デベロップメント・プログラム(HMDP)』のオーディションを行ったことを明らかにした。
HMDPは、未来のWRCを担う若手ドライバーの発掘を目的としたプログラムで、招集したドライバーから最終的に1名を選抜し、2018年にWRC2クラスで走らせる新型ヒュンダイi20 R5のステアリングを託すもの。
同プログラムには、ヨーロッパ各地から25歳以下の若手ドライバー15名が参加。まずはドイツ・アルツェナウにあるヒュンダイの拠点に招かれ、コミュニケーション能力や技術面への知識を図る面接テストに臨んだ。
この一次試験を通過したのは8名の若手ドライバー。このなかにはWRCで活躍したハリ・ロバンペラの息子で“神童”とも呼ばれるカリ・ロバンペラも含まれる。
二次試験はフランス・マザメでの3日間に及ぶ走行テスト。8名のドライバーがふだんコンビを組むコドライバーとともに新型i20 R5のステアリングを握り、滑りやすいグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)での走行に臨んだ。
ここではドライビングのスキルやパフォーマンスだけでなく、マシンセッティングを変更する際のやり取りなど、エンジニアとのコミュニケーションなども審査の対象となったという。
ヒュンダイ・モータースポーツのチームマネージャーを務めるアラン・ペナスは「3日間に及ぶテストで、8名のドライバーたちは素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた」とテストを振り返る。
「我々がふだん(WRCで)行っている走行テストと同じ状況で、彼らが自分たちのスキルを発揮する姿を見る機会になった。彼らに与えることができた時間は長くはなかったが、好印象を得ることができたよ」
「どのドライバーも、2018年のWRC2クラスでチームを代表するに足る人物たちだった」
最終的にどのドライバーがHMDPに加わるかは近日中に発表されるという。