トップへ

ヨーロピアンF3:シーズン後半、チームの不振に苦しむ佐藤万璃音「まったく対応できなかった」

2017年09月14日 16:42  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ヨーロピアンF3:シーズン後半、不振が続く佐藤万璃音「チームとしてまったく対応ができなかった」
2017年、モトパークからFIAヨーロピアンF3選手権へ参戦している佐藤万璃音は、9月8日~9月10日に行われたニュルブルクリンク大会に出場。ベストリザルトは決勝レース3で獲得した12位だった。

 万璃音にとってニュルブルクリンクは、第6大会のスパ・フランコルシャン、第7大会のザントフールトに続き初走行。練習走行では1、2回目ともに19番手だったが、チャンピオン候補であるマキシミリアン・ギュンター(プレマパワー)や、F1王者の息子ミック・シューマッハー(プレマパワー)から約0.1秒差とまずまずの滑り出しであった。

 しかし、雨に見舞われた予選1回目はグリップ不足に悩まされ、レース1は19番グリッドからのスタートに。

 その決勝レース1もウエットコンディション。万璃音はレース開始直後に接触しマシンにダメージを負うも、大きくペースを落とすことなく前を走るチームメイトのジョエル・エリクソンを追う。しかし、そのエリクソンと接触しスピン。順位を大きく落としてしまう。

 2度フルコースイエローが導入される荒れた展開のなか、万璃音は2度目のフルコースイエロー明けに2台をパスし、16位でレースを終えた。

 レース1を終え万璃音は「チームメイトに当てられてダメージを負ったものの、ペースは悪くありませんでした」と語る。

「最後は頭脳プレーで2台を抜きましたが、ジョエル(・エリクソン)が10位だったと聞いてちょっと複雑な心境でした」

 レース1後に行われた予選2回目もウエットコンディション。レース2のグリッドを決めるベストタイムは14番手、レース3のグリッドを決めるセカンドベストタイムは17番手となる。14番手となった万璃音のベストタイムは、チームの中での最速タイムだった。

 翌日、ドライコンディションとなったレース2は、1周目に順位を大きく落とし、2周目にはシケインでチームメイトと接触。クルマにダメージを負いリタイアを余儀なくされた。レース3は、ミックと熱戦を展開。終始ミックを追いかける展開となり12位でレースを終える。

 レースを終え万璃音は、「練習走行でテクニカルなセクター1は、チームのなかで僕がもっとも速かった。セクター2、3とタイムを揃えればトップ10が見える位置でした」と語る。

「予選1回目ではクルマがグリップしないし曲がらない。シーズン後半戦に入ってからというもの、チーム全体が不振で、ウエット路面の予選では、ハンガロリンクもノリスリンクもここニュルブルクリンクも、チームとしてまったく対応できていませんでした」

「レース2は押し引きを考えずに攻めるだけ攻めてしまい、結果的にリタイアとなりました。レース3は少しは戦えたかな? という手応えを得ました。ただフロントのグリップ不足に悩まされて、思い切った走りができなかったのは残念でした」

 佐藤万璃音が挑むヨーロピアンF3の第9ラウンドは9月22~24日、レッドブルリンクで行われる。