長年メルセデスDTMのワークスドライバーとして、DTMドイツ・ツーリングカー選手権で活躍してきたゲイリー・パフェットは、メルセデスが2018年限りでDTMへのワークス参戦を終了すると表明したことを受け、自らのキャリアにとっては「次のチャンスが開ける良い機会」と語り、ル・マン24時間やVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーへの参戦に興味を示した。
2003年以来メルセデスのリードドライバーとしてシリーズにエントリーし、アウディ・ワークスのマティアス・エクストロームに次ぐ現役第2位の参戦数を誇るベテランドライバーとなっているパフェット。
先週末にニュルブルクリンクで開催されたDTMの2017年シーズン第13、14戦では、パフェットは土曜の10位入賞がベストリザルトだったが、DTM以外のレースには、2016年にHTPメルセデス・チームから参戦したスパ24時間を除いて参戦していない。
F1についても、かつて数年間、メルセデスの仕事としてマクラーレンF1チームのテストドライバーを務め、近年はウイリアムズF1でも同様の役割をこなしたが、本戦への出場は果たせないままとなっていた。
すでに発表されたとおり、メルセデスが2018年限りでDTMからの撤退を決めた今、パフェットは「新たな挑戦を始める良い機会になるはず」だと語った。
「(メルセデスの発表は)もちろん、僕にとっても非常に大きな衝撃だったし、誰もそんなことが本当に起きるだなんて思ってもみなかった」と本音を語ったパフェット。
「チームのメンバー全員が将来に向けて何をすべきかを考えている。僕にもまだやれていないことがたくさんあるし、あらゆるものに挑戦する機会を与えられた、という風に考えることもできる」
「僕はル・マン24時間を筆頭に、耐久レースをほとんど経験したことがない。だからある時点で、それに本格的に挑戦してみたいと思っている」
「同時に僕はこれまでもオーストラリアのスーパーカー・シリーズに行ってみたいといつも口にしてきた。それがフルタイムになるのか、それとも別の形になるのかは僕には分からないけど、それは僕がつねに注目し、気に入っているシリーズでもある」
今後の活動について、現時点で何かを限定して考えることはないと語るパフェットだが、それでも意思決定する時期は「そう遠くないうちに訪れるだろう」と語る。
「もちろん、自分自身の考えを制限することはしない。実際に自分の目で見て、何が行われているかを知り、今後自分はどうしたいのか、その気持ちに従うだけだ」
「いろんな場所でウインドウショッピングをしているようなもので、店に入り、座ってゆっくりする時期がくるのはそう遠くないだろう」
DTM撤退後に次なるワークス活動として電動シングルシーター選手権のフォーミュラEヘのエントリーも表明したメルセデスだが、その活動に関しても「もちろん興味がある」とパフェット。
「当然のように、僕自身は興味があるよ。でも彼らが初めての電動シリーズに向けて誰と戦うのか、決定権は完全に彼らの手にある。僕自身ドライバーとして非常に興味を持っているのは確かだけどね」