2017年シーズン残りのレースにおいて、ウイリアムズF1チームには残念ながらその名を冠した家族のメンバーは帯同しないことになりそうだ。
チーム副代表クレア・ウイリアムズは男児の出産が間近に迫っているため、長期にわたりパドックから離れており、サー・フランクもチーム本拠地に留まるようだ。
「家族が変化していくさまを見てきましたが、この場所(F1サーキット)に両親がもういないのが寂しいです」とクレアは語る。
「私はここで育ち、母と父がいつもここにいたことを覚えています。けれど彼らはもういないのです。私だけです」
サー・フランクは病気のため一時は入院していたが、体調は回復している。チームの伝説的な創設者である75歳のサー・フランクは、いまはフライアウェイ戦には帯同していない。しかし言うまでもなく、チームの動向は常に念入りに確認し続けるという。
「彼はモータースポーツで頭がいっぱいなんです。いまも昔も、F1は彼の人生そのもの。もう旅行ができないのは残念ですが、初めて関わった日と変わらず、いまもF1を愛しているのです」とクレア・ウイリアムズはドイツ語新聞Bild am Sonntag紙に語った。
来季のウイリアムズは、より激しい中団争いに直面することが考えられる。しかしクレア・ウイリアムズは、必ず成功するという気概と決意とともに、年明けには職務に復帰する予定だ。
「マシン開発において、私たちよりもはるかにいい仕事をしたチームは確かにあります。たった1年や2年前と比べても、F1は大きく変わってきているのです」
「コスト制限や新エンジンレギュレーション、新規参入のマニュファクチャラーもない状態のところへ、フェラーリ、メルセデス、レッドブルが持ち得る資金のすべて注ぎ込んでくる。私たちにとっては不利となる要素が多くあります」
「それでも私は、ウイリアムズが再び栄冠を勝ち取るという夢を決して諦めません」
「その炎が消えるに任せた瞬間、荷物をまとめて家に帰ることになるでしょう。私はそのために、ここにいるのではないのですから」