レプソル・ホンダ・チームのトニー・ボウが2017年のトライアル世界選手権でシリーズチャンピオンを決め11連覇の偉業を成し遂げた。
トライアル世界選手権には2種類の競技があり、インドアと呼ばれるスタジアムやアリーナ内に設置された人工的な障害物で競われる「Xトライアル」が2~3月に4戦開催。もうひとつはアウトドアの「トライアル世界選手権」で、自然の地形を生かした障害物のコースで競われ4~9月に8ラウンド10戦が開催されている。
9月10日に行われたトライアル世界選手権シリーズの第7戦チェコGPで、トニー・ボウは2位でフィニッシュしたと同時に2017年のトライアル世界選手権のチャンピオンを決めた。
トニー・ボウは2003年にトライアル世界選手権にデビューしたスペイン人ライダーで、今シーズンXトライアルは4戦4勝。トライアル世界選手権は現在、優勝7回、2位1回、3位1回と圧倒的な力を見せた。トライアル世界選手権およびXトライアル世界選手権では、ホンダに移籍した2007年~2017年までの11年間チャンピオン座を譲っていない。
11連覇を達成したトニー・ボウは第7戦チェコGP後に喜びを語った。
「今日は序盤から難しい戦いになって、勝利を目指して挑んだが、一歩及ばなかった。しかし、今大会での目標はタイトル獲得を決めることだったので、とてもうれしいよ」
「今回のような路面の濡れた環境は、僕にとってもマシンにとっても得意とは言えないが、表彰台を目指して懸命に戦った」
「今シーズンはとてもいい戦いができ、初戦のスペインでの勝利と続く日本でのダブルウインで、ライバルのアダム・ラガとの差を広げられたことが大きかった。そして、米国での2連勝によってタイトルを決定的なものにすることができた。チームと関係者、そしてファンのみんなに感謝するよ」
9月17日に最終戦となるイタリアGPが残り1戦あり、レプソル・ホンダ・チームから出場している日本人の藤波貴久は現在ランキング5位につけている。