ザウバーF1チームの代表であるフレデリック・バスールは、将来チームが中団グループの闘いに加わるために、人員の増強を始めるとしている。
ザウバーは、2016年にスイスの投資会社ロングボウ・ファイナンスS.A.を新たなオーナーに迎えたことで、チーム立て直しの資金が供給され、破綻の危機を免れた。
新オーナーは、チーム再建計画の一環として今年の6月に代表だったモニシャ・カルテンボーンを解任し、チームを率いる後任に、元ルノーF1チームの代表で現ARTグランプリ代表のフレデリック・バスールを任命した。
フェラーリによるパワーユニット供給契約が2018年も延長されることが決まったため、バスールは今、ザウバーの体制を現行の320名規模から約100名増員する作業に集中している。
「現在の人数では少なすぎる」とバスール。
「我々は成長しなければならない。各部門で成長が必要だ。特にエアロダイナミクスの領域でだ。それには、大体そのあたり(400名)が目標となるだろう」
バスールは、チームの雇用計画が比較的迅速に完成したとみている一方、人材の質の確保こそが人数よりも優先されるべきだと主張し、さらに以下のように強調した。
「我々は適材を採用して適切なポジションに配置すべきだ」
「頭数を増やせば当然予算を増やさなければならないが、それは今回の計画立案で最も困難な部分というわけではなかった」
「適切な人材を採用し、最適なポジションを見極めることが重要だ。人数を増やすことを目的に採用すると、最悪の結果を招いてしまう。そんなことをするくらいなら、320名規模のままでいた方が良い」
ザウバーの拠点がスイスのヒンウィルに置かれているという事実は、チームが採用攻勢をかけることを必ずしも容易にはしないが、それでもバスールは計画を急ぐとしている。
「物事には有利な点も不利な点もある」とバスール。
「英国にいる者にとって、あるチームから別のチームに移籍することは簡単なことだ。逆にチームの側からみた場合、どこに拠点があったとしても、たとえばドイツから我々のチームにポジションを求めて応募してくる人たちがいる」
「私自身スイスに移り住んだわけだが、このチームに来て本当によかったと思っている」