レッドブルF1チームの代表であるクリスチャン・ホーナーは、2017年シーズンの残りのレースでも、チームはほぼ確実にペナルティを受けることになるだろうと認めた。
レッドブルが搭載するタグホイヤーブランドのルノー製パワーユニットは、今季序盤に信頼性の問題に苦しんでいた。マニュファクチャーは状況を改善するために懸命に取り組んできたが、ホーナーは今季後半戦でも序盤戦と同じ問題が再度チームを襲うことになるだろうと確信し、懸念している。
「さらなるペナルティを受けることになるだろうと確信している。どこでそのペナルティを受けるかを、戦略的に決められるといい。さらなるペナルティを受けずにシーズンを終えることは、考えにくい」とホーナー。
チームが新たなパワーユニットエレメントへの交換を選択したため、レッドブルはイタリアGPで多くのグリッド降格ペナルティを受けている。ダニエル・リカルドのマシンについては、さらにギアボックを交換する必要まであった。
リカルドは16番グリッドからスタートしたにもかかわらず、決勝では反撃の走りを見せ、表彰台にあと一歩というところにまで迫った。
レース後にリカルドは、「あのスタート位置からでは、あれ以上は不可能だった。現実的でなさそうだったからこそ、表彰台に上がりたかった」と語っている。
一方、チームメイトのマックス・フェルスタッペンはウイリアムズのフェリペ・マッサとの接触により、妥協のレースを強いられた。パンクのためにピットインを余儀なくされた後、8位でレースを終えている。
それでもフェルスタッペンにとっては、完走できただけでも成功といえる。彼は今季これまでの13戦中、6戦でリタイアしているのだ。ホーナーは、ルノー製パワーユニットに信頼性向上の兆しが見え始めたことには同意しており、次のように述べた。
「彼らは確かに反応してくれたし、それは励みになる。彼らは現実から目をそらさず、事態を深刻に捉えている。このことによって、いまから今季末までの間に上昇傾向が見られることを願っている」
しかしながらホーナーは、現在ルノーが行っているのは信頼性を向上させていく作業の初期段階だと考えている。モンツァでは問題が発生しなかったが、それはどちらの車両も新品のパワーユニットを搭載していたからだというのだ。
「もしもあのエンジンに問題が発生していたら、相当に悲惨な状況になっていただろうね」とホーナーは指摘した。