「日本は文化だけではなく発想力が魅力的だ」と話すフリゾーニは「ブラック・コム デ ギャルソン(BLACK COMME des GARCONS)」のシャツにカタカナがあしらわれた「アディダス(adidas)」スニーカーを合わせ、メディアの前に現れた。創始者ロジェ・ヴィヴィエの死後、2004年にブランドを引き継いだ彼は「特徴的なシルエット、スタイル、デコール...ムッシュ・ロジェ・ヴィヴィエは20世紀で最も偉大なシュークリエイターです。彼のデザインは名前を言わずともロゴ代わりになる。上品でありながらも強いイメージを与えるブランドのシンボルとして継承し続けています」とベル ヴィヴィエに代表される歴史的なデザインを毎シーズンアップデートさせながらも、シューズのみに留まらないラグジュアリーアクセサリーブランドへと発展させてきた。
「常に直感が大事」と仕事において重要なのは決断力だと言うフリゾーニは、女性における靴の役割を「女性の全て、そして最もセクシーに映し出すアイテム」と定義する。そういった美しい靴を生み出す秘訣について、「建築や人体と同じようなもので、一番重要なのはシルエット。次にそのエレメントを考えます」とデザインプロセスについて語りながらも、「作り手の思いは仕上がったものに宿るものですから、こだわって丁寧に作れば必然的に美しいもとなり、見る人へと伝わるのです。これが、美しい靴を生み出すために私が最も大事にしていることです」と明かした。