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【あなたは何しに?】マネージャーと一緒にF1イタリアGPに訪れていたクビカ

2017年09月10日 15:12  AUTOSPORT web

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ロバート・クビカ(左)、マネージャーのアレッソンドロ・アルムニ・ブラビ(右)
F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画、今回はストフェル・バンドーンとロバート・クビカのマネージャーを務めるアレッソンドロ・アルムニ・ブラビだ。
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 イタリアGPの前週に行われたベルギーGPの会場であるスパで、関係者駐車場からF1のパドックへ向かうシャトルバスの停留所へ行ったら、列の前にストフェル・バンドーンのマネージャーを務めるアレッソンドロ・アルムニ・ブラビがいた。 

 ベルギーGP直前にバンドーンのマクラーレン残留が発表されていたこともあって、リラックスしている様子だった。そこで朝のあいさつを済ませた後、「ひとり?」と尋ねると、表情が少し硬くなった。

 じつはブラビはバンドーンのマネージャーであると同時に、ロバート・クビカのマネージメントも手がけている辣腕弁護士。そのため、筆者は「バンドーンと一緒ではなく、ひとりなの?」という意味で「ひとり?」と尋ねたわけだが、ブラビは夏休み明け初戦となったベルギーGPに出場すると噂されていたクビカが一緒ではなく、ひとりなのかという意味で質問されたと勘違いしたのかもしれない。

 その場の雰囲気を取り繕うとして、「次はあなたの母国グランプリのイタリアGPですね」と話を振ったら、ブラピは硬い表情のまま「モンツァへは行かない。私はWECの弁護士もしていて、その週はメキシコへ行かなければならないんだ」と、盛り上がりに欠けたまま、会話は終了してしまった。


 ところが、そのモンツァにブラビがいたのである。ピレリのモーターホームの前にいたので、「どうしたの?」と声をかけると、「ここじゃ、なんだから、モーターホームの中に入ろうか」と言って、ピレリのモーターホームへ。すると、そこにクビカがいた。

 その瞬間、スパでイタリアGPに行くかと尋ねたとき、硬い表情だった理由がなんとなくわかった。彼はモンツァにクビカが行くことを知っていたため、できるだけモンツァの話題はしたくなったのである。

 だから、「メキシコに行かずに、あなたは何しにモンツァに?」と聞くのは野暮になるので、やめておいた。その代わり、久しぶりにF1グランプリのパドックにやってきたクビカに、「あなたは何しに、モンツァに?」と尋ねてみた。

「モナコに住んでいるから、モナコGPを除けば、イタリアGPは自家用車で行ける私にとって、母国グランプリのようなところだからね。それに、ここには多くの友人がいる。久しぶりにみんなにも会いたかった。それと今回はスカイ・イタリアのゲストコメンテーターも務めているんだ。でも、今日だけ(金曜日)。もう来ないよ」とクビカは語った。

 現在はモナコに住んでいるクビカだが、カートとジュニア・フォーミュラ時代はイタリアに住んでいたため、イタリア語が堪能なのである。

 もう来ないと金曜日に語っていたクビカだが、日曜日にもモンツァに来ていた。

 それにしても、ブラピといい、クビカといい、ちょこちょこ嘘をつくのは、何か隠し事がほかにもあるのだろうか?