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スーパーフォーミュラ:P.MU/CERUMO・INGING 第5戦オートポリス 予選レポート

2017年09月10日 00:12  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

国本雄資(P.MU/CERUMO/INGING)
第5戦オートポリスレースレポート

◆9月9日(土)予選
天候:晴れ
コース状況:ドライ
#1国本雄資 2位/#2石浦宏明 8位

 2017年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦がオートポリスで開催。9日(土)に公式予選が行われ、P.MU/CERUMO・INGINGは2台揃ってQ3へ進出し、国本雄資がフロントローグリッドを獲得。石浦宏明は4列目、8番グリッドとなった。

 昨年は熊本地震の影響を受けて開催中止になってしまったため、オートポリスでのスーパーフォーミュラは2年ぶりの戦いとなった。もてぎに続きミディアムタイヤとソフトタイヤ、2スペックのスリックタイヤが採用されたうえに、今大会の特別規則として公式予選のQ1はミディアムタイヤの使用が義務付けられた。金曜日の専有走行はミディアムタイヤでの走行が中心となり、終盤のアタックで国本が1分29秒681をマークして4番手。石浦は1分30秒069で10番手となった。

 「秋晴れ」という言葉にふさわしい空のもと、土曜日の午前中に1時間のフリー走行が行われた。ここではミディアムタイヤとソフトタイヤの選択が各ドライバーやチームによって分かれたが、最終的にはほとんどのマシンがソフトタイヤで最後の予選シミュレーションを行い、その中で石浦が1分27秒832を記録して5番手につけた。国本はアタックラップで他車にひっかかってしまい、最後のタイム更新はならず。ミディアムタイヤで記録した1分28秒456がベストタイムとなったが、セクタータイムでは上位陣に引けを取らない速さを見せていたため、午後の予選に向けて期待が高まっていった。

 公式予選Q1は午後1時45分にスタート。気温30℃、路面温度は44℃を指しており、残暑の陽射しが照り付ける中で予選が行われた。P.MU/CERUMO・INGINGの2台はまずはユーズドタイヤを装着し、セッション開始と同時にコースイン。国本が1分29秒台前半、石浦は1分30秒台のタイムを記録してピットに戻ると、ニュータイヤに履き替えアタックのタイミングを待つ。残り時間が6分ほどになったところでコースへ向かうと、国本は1分27秒968でトップタイムをマーク。

 石浦は1分28秒994で暫定6位となるが、その後2台が石浦のタイムを上回り8番手となった。残り時間が僅かになったところでコースアウト車両が発生したため赤旗中断。走行時間が3分に延長されて再開されたが、2台はピットで待機。最終的に国本のトップタイムは変わらず、石浦は13番手まで順位を下げたが、揃ってQ2進出を決めた。

 Q2からはソフトタイヤの使用が許される。2台はコースインラップのすぐ翌周からアタックに入り、国本は自己ベストタイムを1分26秒924まで縮めてトップに立ち、石浦は1分27秒179で暫定6番手に。最後に、アタックのタイミングが異なるドライバーが国本のタイムを上回ったが、それぞれ3番手、7番手でQ3進出に成功した。

 Q2の内容を踏まえて挑んだQ3では更にコースに向かうタイミングを遅らせ、残り時間4分を切って国本が、3分になろうかというところで石浦がコースイン。Q2同様にアウトラップ後すぐにアタックへと入っていった。先にアタックしていたライバルが1分26秒196をマークしこれがターゲットタイムとなったが、国本はそれに迫る1分26秒387を記録。これまでのコースレコードを更新し、2位となった。石浦は1分27秒200で、Q2の自己ベストをわずかに越えられず、8位となった。

 明日の決勝は、ソフトとミディアムどちらも使用するタイヤ交換義務有りのレースのため、ピットインのタイミングや戦略も重要になる。チーム一丸となってフロントロー、そして4列目から追い上げ表彰台を狙う。

ドライバー/#1国本雄資
「予選で2位が獲れてほっとしています。クルマの調子は金曜日からとても良かったのですが、その分、さらに良くするためのチャレンジに躊躇してしまい、Q1・Q2・Q3はほとんどいじらずに行きました」

「Q2では他のマシンに引っかかってしまってベストのアタックができませんでしたが、Q3はまずまずの走りでした。ポールが獲れなかったのは残念ですが、優勝のチャンスはあるグリッドだと思うので、そこを目指して明日も頑張ります」

ドライバー/#2石浦宏明
「ミディアムタイヤでの速さに悩んでいて、Q1を突破できるかどうかというのが今日の重要なポイントでした。赤旗前にアタックは終えていて、あれが精いっぱいのタイムでしたから、あとは状況を見るだけでした。そこを抜ければQ3進出は可能性が見えていましたが、最終的なQ3のタイム差は非常に大きいですね。明日はここからできるだけ前を目指し、チャンピオンシップに向けて出来る限り多くポイントを持ち帰りたいと思っています」

監督/立川祐路
「国本は走り出しから調子が良く、その流れの中で予選を迎えることができました。できればPPは欲しかったですが、十分優勝を狙える位置。ミディアムタイヤでのペースがいいので、明日に向けていい展開が築けているのではと見ています」

「対して石浦は昨日から苦しんでいました。特に今朝まではミディアムタイヤでその傾向が大きく、Q1突破が分からない状況だったので、それを考えればQ3まで進めたことは良かったし、最低限の位置には何とか着けたと思います。明日は戦略も含めて挽回していきたいですね」

総監督/浜島裕英
「国本は、この週末ミディアムでもソフトでもいいタイムを出しています。ポールポジションを獲れなかったのはちょっとした綾。石浦もフィーリングに課題はありますが、昨日よりは今朝、そして今朝よりは予選の方が良くなりQ3にも進めました。決勝に向けてエンジニアとドライバーでしっかりとミーティングをしていけば、もてぎのような面白いレースになるかと思っています」