スーパーフォーミュラで自身2度目のポールポジションを獲得した野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が予選後の会見に出席。第5戦オートポリスの予選を振り返った。
「すごくうれしいです。やっぱりスーパーフォーミュラの予選でポール獲得というのは、優勝よりも別の意味でうれしさがあります。クルマも非常にいい状態でチームにもすごく感謝していますし、明日のレースできちんとその感謝を形にしたいと思います」
Q1ではアタック中に塚越広大(REAL RACING)がクラッシュして赤旗中断。上位8台はすでにタイムアタックを終えており、赤旗時点で野尻は10番手。微妙な順位で中断となった。
「途中までアタックしていたので、赤旗が出たときの心境はすごく嫌でした。そのあと、アタックのチャンスがあるかどうかもその時点ではわからなかったし(結果、3分延長)、タイヤのグリップが残っているかどうかもわからなかった。このコースは特にタイヤのグリップがすぐになくなってタイムが出なくなってしまう。その時はすごく不満はありましたので、Q1を通った時にはすごくホッとしまいた」
「Q1は走り出しからよくて、何事もなければQ2に行けるとは思っていましたので、赤旗が出たときには『これで流れが変わってしまったかな』と思ったりもしましたが、Q1を通れてよかったです」と、Q1を振り返る野尻。
Q2では「まだ少しタイヤのグリップを余していたり、トラフィックに引っかかったこともあって、本来のベストパフォーマンスのタイムではなかったのですが、Q3は結構、頑張りました。最初に頑張っちゃうと僕は飛び出しちゃうタイプなので、序々に上げていかないと(苦笑)」と、会場を笑わせた。
野尻のタイムで驚くのは、2番手の国本雄資(P.MU/CERUMO · INGING)に対し、セクター2で約コンマ2秒差を付けているところ。
「何度か横を向きそうになりながら、100Rは特に頑張りました」と野尻が話すように、第一ヘアピンの立ち上がり後の高速コーナーでライバルにアドバンテージを作ることで、自身2度目のポールをコースレコードで獲得。僅差のスーパーフォーミュラにあって、オートポリスはやはり、ドライバーの頑張りがタイムに反映するドライバーズサーキットであることを印象づけた。