ジーン・ハースは、自身がオーナーであるハースF1チームについて、少なくとも現状では“ペイドライバー型”のビジネスモデルに頼らない方がうまくいくと考えている。
F1参入初年度となった2016年シーズン、ハースはドライバーラインアップにエステバン・グティエレスを迎え入れており、彼には支援者からのスポンサー資金が惜しみなく注ぎ込まれていた。
しかし2年目となる今シーズンはグティエレスを残留させず、ロマン・グロージャンのチームメイトとしてケビン・マグヌッセンを雇用している。
チームには、技術的パートナーシップを結ぶフェラーリの意向を汲んで、ジュニアドライバーであるアントニオ・ジョビナッツィとシャルル・ルクレールのいずれかを2018年シーズンに迎え入れるという選択肢もあった。
それでもハースF1は、グロージャンとマグヌッセンの来シーズン残留を決定した。しかしジーン・ハースは将来的に“ペイドライバー方式”に戻す可能性を排除しておらず、以下のように語っている。
「その方式はチームとして排除しないつもりだ。だが、ビジネスモデルとしてはあまり理にかなっていないと考えている」
「マシン1台をフルシーズン走らせるのに6000万ドル(約64億9500万円)かかることは隠すまでもない。そして仮にフェラーリかどこかが、ドライバーをひとりと500~600万ドル(約5億4000万円~6億5000万円)の資金を提供してきたとしても、差し引き5500万ドル(約59億5400万円)の赤字は残る」
「我々の観点は常に、ポイントを獲得しければならないということで、そうして我々は資金を稼ぐ。つまり、それこそが我々のビジネスモデルなのだ」
「フェラーリは、この考え方を尊重してくれていると思う。それにもとづいて、もし双方が納得できる案があるならば、よりオープンな姿勢で話し合っていけるだろう」