9月7日、ドゥカティはMotoGP第13戦サンマリノGPが開催されるミサノ・ワールド・サーキット‐マルコ・シモンチェリで、新しいV4エンジン『Desmosedici Stradale(デスモセディチ・ストラダーレ)』を発表した。
デスモセディチ・ストラダーレは、4気筒の90度V型エンジン。ドゥカティのMotoGPマシン、デスモセディチGPに搭載されているV4エンジンから誕生したという。
ドゥカティの新たなエンジン、デスモセディチ・ストラダーレは逆回転クランクシャフトを搭載し、ホイールのジャイロ効果を低減させた。これによってコーナーの切り返しにおけるハンドリングや俊敏性を向上させ、加速時のウイリーやハードブレーキングの際にリヤタイヤが浮くことを抑制している。
クランクピンは70度にオフセットされ、『ツインパルス』と呼ばれるイグニッション・システムが実現された。これが、デスモセディチ・ストラダーレ独特のエキゾーストサウンドと、扱い易いハンドリングとコーナー出口におけるトラクションを生み出すという。
デスモセディチ・ストラダーレにはMotoGPマシンであるデスモセディチGPに採用されている『デスモドロミック・システム』が用いられている。デスモドロミック・システムとは気筒あたり4本のバルブを精密に制御するものだ。
また、ボアをデスモセディチGPと同様の81mmにするなど、デスモセディチ・ストラダーレは最先端のテクノロジーが投入されたエンジンだと言えるだろう。
最高出力は155kW(210ps)/13000rpm、最大トルクは120Nm(12.2Kgm)以上/8750~12250rpmで、排気量は1103cc。排気量はMotoGPマシンのエンジンよりも拡大された。一般道を走行するにあたり重要となる中速域のトルクを最大化し、低回転域でのトルクとパワーを向上させることが目的だ。
なお、このエンジンが搭載されるバイクについての発表はなかった。今後どのようなバイクがこのエンジンを乗せるのか、ドゥカティの発表が待たれるところだ。