イタリアGPの土曜日にモンツァ入りしたホンダ山本雅史モータースポーツ部長。ホンダの将来を決めるさまざまな会議を日本で行ってきた山本部長は、モンツァ入りした後も関係各方面と折衝し、多忙を極めていた。
ようやく、日本のメディアの前に出てきてくれたのは、イタリアGPのレース後だった。「現在、話し合いはまだ継続しており、話せるときが来たら、きちんとお話しします」という中、話せる範囲で現状を説明していただいた。
その内容は9月5日の『関係継続か解消か、マクラーレン・ホンダの将来を決める重要な7日間』と題されたF1 Topicに見ていただくとして、その会見の中で「これだけは言っておきたい」と語気を荒げた場面があった。それは、ホンダとトロロッソの交渉が決裂したという報道についてだ。
「いつだったか、『トロロッソが高額な金銭をホンダに要求したために、交渉が決裂した』というような報道がありましたが、それはまったくのデタラメです」
ホンダがトロロッソとの交渉を行なっているという噂は7月中旬のイギリスGPからスタート。しかし、ハンガリーGP後には交渉が決裂したとイタリアのあるメディアが報じていた。その理由として書かれていたのが、トロロッソの親会社であるレッドブルがホンダに高額な金銭を要求したからだという内容だった。
山本部長はそれを否定した上で、こう語った。
「あの記事はホンダだけでなく、トロロッソにも失礼な話。それだけは言っておきたい」