白石和彌監督の映画『孤狼の血』の追加キャストが発表された。
柚月裕子の同名警察小説をもとにした同作は、暴力団対策法成立直前である1988年の広島を舞台にした作品。金融会社社員の失踪事件を発端に暴力団同士の抗争が激化していく様が描かれる。暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾役の役所広司、大上と共に捜査にあたる新人刑事・日岡秀一役の松坂桃李をはじめ、真木よう子、滝藤賢一、田口トモロヲ、石橋蓮司、江口洋介の出演がこれまでに明らかになっていた。
今回出演が発表されたのは中村獅童、ピエール瀧、音尾琢真、中村倫也の4人。中村獅童は悪い噂の絶えない大上について嗅ぎ回る新聞記者・高坂隆文役、ピエール瀧は全日本祖國救済同盟の代表で大上や日岡の良き相談相手となる瀧井銀次役を演じる。音尾琢真は江口洋介演じる一之瀬守孝が属する尾谷組と敵対する組織・加古村組の構成員・吉田滋役、中村倫也は尾谷組の構成員・永川恭二役にそれぞれキャスティングされている。
今回の発表とあわせて同作の公開日が2018年5月12日になることも明らかになった。なお撮影は広島・呉を中心に行なわれ、今年5月20日にクランクアップを迎えた。
■中村獅童のコメント
監督!またやっちゃいましたね!
ウン!こうなったらとことんやっちゃいましょう!!!
■ピエール瀧のコメント
白石組にまた参加できて嬉しいです。この『孤狼の血』は、脚本を読んで胸を打たれ、少しでもお役に立てたらと思えた作品でした。
撮影スケジュールがタイトで、1週間で東京~呉を5往復してお尻が擦り剥けましたが、それもいい思い出です。
■音尾琢真のコメント
白石監督作品に参加できることは僕の生き甲斐になっているので、この上ない幸せです。しかも『孤狼の血』という野太い作品。
男臭い世界の中に、どうにか居場所を見つけて来ましたので楽しみにしていて下さい。私の役割は少々ゲスいですが自分では気に入っております。見所のシーンもあります。ありがたい。呉の街も大好きになりました。呉冷麺が大好物になりました。
■中村倫也のコメント
永川という人物は、白石監督曰く『狂犬』。こんな小動物みたいな顔した自分に務まるのか不安でしたが、松坂桃李演じる日岡が「真っ当な正義」だとするなら、永川は「アウトローなりの正義」。彼の持つある種の純粋さに五感を澄まし、挑みました。
信頼する監督のもと、偉大なる大先輩たちと芝居を交わし、年々減少傾向にある“男臭い作品”に関われたことを、とても幸せに感じています。