2009年から参戦し続けたLMP1クラスを離れ、2017年シーズンはLMP2チームとしてWEC世界耐久選手権に参戦しているヴァイヨン・レベリオンは9月3日、メキシコで行われた第5戦で今季初優勝を飾った。
13号車オレカ07・ギブソン(マティアス・ベッシェ/デビッド・ハイネマイヤー-ハンソン/ネルソン・ピケJr.)と31号車オレカ07・ギブソン(ジュリアン・キャナル/ブルーノ・セナ/ニコラス・プロスト)の2台体制でLMP2クラスに参戦中のヴァイヨン・レベリオン。
今レースではフォーミュラE第9戦/第10戦ニューヨークePrixとのバッティングの影響で第4戦ニュルブルクリンクを欠場したセナ、プロスト、ピケJr.のレギュラードライバー3名がチームに復帰。ベストメンバーでフライアウェイラウンドの初戦に挑んだ。
セナがスタートを担当した31号車オレカはクラス4番手グリッドからスタートすると、オープニングラップで2台を交わしクラス2番手に浮上。2周目にはニコラス・ラピエールの駆るシグナテック・アルピーヌ・マットムート、36号車アルピーヌA470・ギブソンを攻略して以後は後続車に大きなギャップを築いていく。
31号車オレカはレース折り返しとなる3時間を過ぎても首位をキープしていくが、スタートから4時間半を迎える直前、ベンジャミン・ハンリーの駆るCEFCマノーTRSレーシングの24号車オレカ07・ギブソンに突如首位を奪われる。
逆転を許したセナはハンリーに食らいついていくものの勝負を仕掛けるまでには至らない状況が続く。さらに、チェッカーまで残り55分となったレース終盤にはスタジアムセクションの入口でスピンを喫し、ギャップを拡げられてしまった。
スタートから5時間15分、クラス首位の24号車オレカが最後のピットイン。給油とタイヤ交換を行なってコースに戻っていく。一方、追う側の31号車オレカは給油のみでピットアウト。このピット作業時間の差によって再度順位が入れ替わり31号車オレカがレース残り35分でクラス首位に立つ。
セナはそのままトップでチェッカーを受け、チームにLMP2移行後初優勝をもたらすとともに自身はメキシコラウンド2連覇を飾った。なお、僚友の13号車オレカはクラス5位完走となっている。
レース後、「まずはチームに感謝の言葉を届けたい。クルマは素晴らしく(セットが)決まっていて、間違いなく最速だった」と語るのは勝利の立役者のひとりであるセナ。
「最初のスティントでは、レース終盤に雨が降ると予想していたためシングルスティントの中で、できる限り速くそして多くのラップを消化した。ここでは予想以上のギャップを築くことができた」
「僕のあとに乗ったニコ(ニコラス・プロスト)とジュリアン(・キャナル)もまた素晴らしい仕事をしていて、それがレース終盤、ハンリーに接近することにつながったんだ」
「ピットアウト直後に抜かれた後はずっと彼の後ろに着くことになっかなりイライラしたよ。フルコースイエロー後にはミスもしたけれど、幸い大きなタイムロスにはならなかった」
2016年に続きメキシコ戦2連覇を達成セナは「僕にとってメキシコは勝率100%の場所で、同時に100%スピンするところだけど(昨年、RGRスポーツ・バイ・モランドで参戦した際にもスピンを喫している)今は勝ててとても幸せだよ! チームの皆にもおめでとうと言いたいね」