FIA会長ジャン・トッドが、ホンダがF1活動を継続できるよう、最大限サポートしたいと語った。マクラーレンはホンダとの契約を見直そうとしており、来季パワーユニットに関する決定に注目が集まっている。
マクラーレン・ホンダのパートナーシップは今年で3年目となるが、大きな向上が見られず、パワーユニットに不満を募らせたマクラーレンは、契約を継続することに疑問を持ち始めている。F1イタリアGPの金曜にはルノーの首脳陣がマクラーレンのモーターホームを訪れ、パワーユニット供給に関する話し合いが行われたと伝えられた。
ホンダはザウバーへの供給計画を白紙に戻した後、トロロッソとパートナーシップを結ぶことを検討しているとの報道が一部なされたが、ホンダは交渉を行ったことを否定している。
トッドはホンダが提携チームを失い、F1プログラムを中止するような事態を防ぎたいと発言した。FIAとしては最も新しく参入した自動車メーカーがF1から去ることはなんとしても避けたい考えだ。
「彼ら(ホンダ)が去らないことを心から願っている」とトッドは語り、今週、ホンダの関係者と話をしたことも明らかにした。
「私が理解しているところでは、マニュファクチャラーは3チームを超える相手に供給することはできない」
「(ホンダがいなければ)単純計算で3かける3は9で、エンジンがないチームがひとつ出てくる。そういう事態を我々は望んでいない。それを避けるレギュレーションを作ったが、それは6月前に適用する必要があった」
「あるひとつのチームは(エンジン)契約を持っている。その状況を見ていきたい。今の段階で明確になっていないことについてコメントするつもりはない。だが全員がこのビジネスにとどまれるようにするために私が関与できるのであれば、そのために最善を尽くすつもりだ」
メルセデスとフェラーリにはマクラーレンにパワーユニットを供給する意志がなく、現在3チームに供給するルノーも、提携先を4チームに拡大するつもりはないと、マネジングディレクターのシリル・アビテブールが発言している。
しかしトロロッソがルノーからホンダにスイッチする場合には、ルノーはマクラーレンに供給する余裕が出てくることになる。そうでなければ、マクラーレンはホンダ以外にはパワーユニットは得られないことになる。
トロロッソは2018年のエンジンについて確定する期限をイタリアGP決勝日の3日日曜18時に定めていると伝えられていたが、決勝終了直後の時点では新たな情報は出てきていない。