超高速サーキット、モンツァを舞台としたF2第9戦イタリアの決勝レース1が9月2日に行われた。日本の松下信治(ART)は前日の予選で自身初となるレース1のポールポジションを獲得、2番手にニック・デ・ブリース(レーシングエンジニアリング)、3番手にルイ・デルトラズ(ラパックス)がつけている。
天候不順による2時間以上にも及ぶ遅れののちにレース1はスタート。セーフティカーが6周先導し、その後にグリッドスタートとなったがサンティノ・フェルッチ(トライデント)がスタートできなかったため、エクストラフォーメーションラップを行った後、残り23周でレースが開始された。
難しいウエット路面からのスタートでポールスタートの松下が出遅れ、1コーナーでデ・ブリースとデルトラズとともにコース外へ押し出されたが、2番手でコースに復帰。チャンピオンシップポイント1位のシャルル・ルクレール(プレマ)は7番手から絶好のスタートを決め3番手まで順位を上げ、1周目の最終コーナーでは松下をパスし2番手に躍り出た。
スタートでの交錯によりフロントウィングにダメージを負った3番手スタートのデルトラズは7番手まで順位を落とすことになった。
3番手まで順位を落とした松下はペースが上がらず、13番手からスタートし大きく順位を上げているオリバー・ローランド(DAMS)に7周目にパスされる。その後、同じく11番手スタートから追い上げを見せているルカ・ギオット(ロシアン・タイム)にもパスされ、5番手まで順位を下げた。
ローランドがファステストラップを連続で記録しながら独走するデ・ブリースとルクレールを追い上げる。
18周目にルクレールがピットに入ると、次の周、デ・ブリース、ローランド、ギオットの上位勢が続々とピットイン。しかし、コースに復帰したローランドだが、右リヤタイヤの脱輪によりリタイア、セーフティーカー(SC)の導入となる。
22周目にレースが再開されると、上位勢が激しい争いを見せ、1コーナーでルクレールがオーバーランし、その間にギオットがデ・ブリースをパスしてトップに躍り出る。最終ラップでは2番手を争っていたデ・ブリースとルクレールが接触し、両者ともポイント圏外に転落。代わりにアントニオ・フォコ(プレマ)が2番手、松下が3番手へと上がり、レースはそのままチェッカーとなった。
なお、レース後にギオットにペナルティが科されフォコが優勝。松下は2位表彰台を獲得している。