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マクラーレン「Q3でバンドーンに問題発生、残酷にも上位を狙う機会を奪われた」/F1イタリアGP土曜

2017年09月03日 09:12  AUTOSPORT web

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2017年F1第13戦イタリアGP ストフェル・バンドーン(マクラーレン・ホンダ)
2017年F1イタリアGPの土曜予選で、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは13位、ストフェル・バンドーンは10位だった。

 FP3に続き予選スタート時にも雨が降り続き、ウエットコンディションのもと、定刻現地14時にQ1がスタートしたが、5分後にはロマン・グロージャンのクラッシュにより赤旗中断に。コンディションが見守られた後、16時40分にようやくセッションが再開し、無事にQ3まで開催された。

 Q1ではウエットタイヤを使用してバンドーンが10位、アロンソ12位を獲得し、ともにQ2に進出。アロンソはパワーユニット交換によって35グリッド降格が決まっているため、Q2ではバンドーンのQ3進出を阻まないよう留意し、セッション終盤に1回のみ走行して13位に。決勝は最後尾グリッドからスタートする予定。バンドーンは5周の走行を2回行い、コースにとどまり続けてチャンスをうかがい、インターミディエイトでの最後のラップで9位を獲得し、Q3に進出した。

 Q3ではバンドーンはウエットタイヤで周回を重ねてチャンスを待ったが、終盤にパワーの低下があり、予定より早く走行を切り上げなければならなかった。予選順位は10位だが、他車の降格により8番グリッドからスタートする予定。


■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
レーシングディレクター エリック・ブーリエ
 モンツァの土曜は混乱した展開になったが、チームとドライバーたちは素晴らしい仕事をした。しかしストフェルのQ3での見事なパフォーマンスを十分に生かせなかったことが残念だ。予選は長時間にわたって中断され、忍耐力が求められる状況であり、コース上は極めて難しいコンディションだった。ドライバーたちはふたりとも、激しい雨のなか、マシンにダメージを与えることなくコース上にとどまり、非常に良い仕事をした。楽にQ2に進むことができたことに励まされた。

 Q2では、フェルナンドをセッション終盤にのみ走らせることを決めた。ペナルティを受けるため、フェルナンドの予選順位はストフェルに比べて重要ではなかったからだ。フェルナンドはインターで堅実な走りをした。本当ならもっと速く走ることができたが、ストフェルをQ3に送り込むため、彼のタイムを上回らないよう気をつけた。フェルナンドは難しい状況のなかでチームのために最善を尽くした。素晴らしい仕事をしてくれた彼に感謝したい。

 ストフェルも見事な仕事をした。雨が弱まるにつれて、徐々にラップタイムを向上させていき、すべてを最大限に生かし、最後のフライングラップでQ3進出を決めてみせた。  

 Q3では雨が激しさを増していき、いつもとは異なる結果が生まれるように思われた。悪化するコンディションの下で各車が走行するなか、最後の最後にストフェルが驚きの結果を引き出す可能性があったのは間違いない。だが残念ながらそうはならなかった。ストフェルはポジションアップを狙った最後のアタックの機会を残酷にも奪われたのだ。タイムを更新しつつあったにもかかわらず、パワーのロスのために最後の走行を切り上げなければならなかった。パワー低下の原因については現在調査中だ。  

 それでもストフェルは素晴らしい走りをした。明日は(他車の降格により)さらに上位のポジションからレースをスタートすることになるだろう。