WEC世界耐久選手権第5戦メキシコは9月2日、午前と午後それぞれの時間帯でフリープラクティスが行われ、9時30分から実施された2回目では2号車ポルシェ919ハイブリッドがトップタイムをマーク。13時45分からの3回目は8号車トヨタTS050ハイブリッドのセバスチャン・ブエミが総合首位に立った。
変則的なスケジュールで行われている第5戦メキシコ。通常の6時間レースでは予選日はフリープラクティス3回目と公式予選のみが行われるが、今大会では金曜のフリープラクティス2回目が予選日にずらされ、公式予選の前にフリープラクティス2回目と3回目、都合2回の走行機会が設けられている。
フリープラクティス2回目は気温、路面温度ともに17度のドライコンディションでスタート。前日の走行は雨絡みでドライでの走行時間が限られてことから、各車は精力的に走行を重ねていった。
そんななかでトップタイムをマークしたのは2号車ポルシェ。ブレンドン・ハートレー駆る2号車ポルシェは、セッション開始20分過ぎに1分25秒007という2016年のポールポジションタイム1分25秒069を上回るラップタイムを記録した。
僚友の1号車ポルシェをドライブするニック・タンディもほぼ同時刻に自己ベストタイムを更新し、1分25秒491というタイムで総合2番手につけた。
一方のトヨタ勢は7号車、8号車ともにセッション終盤にパーソナルベストをマーク。7号車トヨタはホセ-マリア・ロペスの1分26秒681で総合3番手に。8号車トヨタは中嶋一貴が記録した1分27秒320というタイムがベストとなり、総合4番手となった。
午後になって行われた3回目のフリープラクティスでは2号車ポルシェを除く3台がセッションスタートと同時に予選シミュレーションを行い、1号車ポルシェのニック・タンディが計測2周目に1分25秒678というタイムを記録。
しかし、1号車ポルシェはピットレーン制限速度違反のペナルティを受け、このタイムが抹消に。これによりタイミングテーブルの最上段にはセバスチャン・ブエミのアタックで1分25秒789をマークした8号車トヨタがつけ、最終的にセッショントップとなった。
総合2番手はピットイン後、タンディが再度アタックを行ない1分25秒983を記録した1号車ポルシェがつけ、1号車ポルシェと0.086秒差の総合3番手にはマイク・コンウェイが駆る7号車トヨタが入っている。
2回目のフリープラクティスでトップに立った2号車ポルシェは、ティモ・ベルンハルトが記録した1分26秒127がパーソナルベストとなり、総合4番手に留まった。
LMP2クラスはジャッキー・チェンDCレーシングの37号車オレカ07・ギブソンが、1分33秒130をマークしてクラス首位に。2番手は0.014秒差でシグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470・ギブソンがつけた。
LM-GTEプロクラスは1分39秒722をマークしたAFコルセ、71号車フェラーリ488 GTEがクラストップ。2番手以下はフォード、アストンマーチン、ポルシェが僅差で並んでいる。
LM-GTEアマクラスのトップは1分41秒069を記録したガルフ・レーシングの86号車ポルシェ911 RSR。0.005秒差でデンプシー-プロトン・レーシングの77号車ポルシェ911 RSRがクラス2番手につけている。澤圭太もドライブするクリア・ウォーターレーシングの61号車フェラーリ488 GTEはクラス4番手となった。
WEC第5戦メキシコの公式予選は、現地時間2日の17時50分(日本時間3日7時50分)から行われる。