トップへ

F1イタリアGP予選:ハミルトンがF1最多記録となる通算69回目のPPを獲得、バンドーンは10番手

2017年09月03日 01:12  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2017年F1第13戦イタリアGP予選 ルイス・ハミルトンが69回目のPPを獲得
9月2日現地時間14時、イタリアGP予選が行なわれた。

 気温14度、路面温度は17度。午前のFP3は雨のためスタートが遅れ、僅か16分間のセッションでほぼ有益な走行ができないまま予選を迎えた。一旦は弱まっていた雨脚は予選前に再び強くなり、さらにコンディションの悪化が予想される。そのため各車が予選Q1の開始からピット出口に並び、最後尾スタートが決まっているフェルナンド・アロンソ以外の全車がコースインして先を争ってアタックを開始する。

 コース上には多量の水が溜まり、走行によって激しく水しぶきが上がり、視界は極めて悪い。ブレーキングに苦労しオーバーシュートするマシンも多々ある中、開始から4分でロマン・グロージャンがメインストレート走行中にアクアプレーニング現象を起こしスピンオフしてガードレールにクラッシュ。これでセッションは残り13分31秒の時点で赤旗中断となった。

 セーフティカーによる確認走行が行なわれ、ひとまず14時30分までコンディションの回復を待って待機が続く。コース上の水量はやや減ったもののさらに15分のディレイが繰り返され、14時35分頃には雨脚が弱まりピットレーンではチームクルーがブロワーでガレージ前の路面を乾かし始める。

 しかしSC確認走行では依然としてアクアプレーニング現象が確認されたため14時45分に再び15分ディレイが決まり、グランドスタンドからはブーイングも聞こえてくる。ここからまた雨脚が強まり、さらに15分ごとにディレイを繰り返していく。

 16時を過ぎると雨脚は弱まり、コース上ではマーシャルによる水かきが始まる。実に2時間36分の中断を挟んでついに16時40分にセッションは再開された。開始3分前からマックス・フェルスタッペンを先頭に各車が並び始め、ピット出口は大混雑。フェルスタッペンは「予選開始時よりはベターだ」とコンディションを報告する。


 グロージャン以外の各車がウエットタイヤで連続走行アタックを行ない、次々とタイムを更新していく。ハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、ベッテルらが上位タイムを記録する中、残り6分を切ったところで各車がインターミディエイトに交換し始める。最後はインターミディエイトで各車がタイムを更新していき、ボッタスが1分35秒716でトップ通過、2位ハミルトン、3位ベッテル、4位フェルスタッペンの順。下位はハースの2台、ジョリオン・パーマー、ザウバーの2台がQ1敗退となった。

 8分間のインターバルを挟んでQ2は17時1分に開始。雨はまだ降り続いており、ウエットとインターミディエイトのタイヤ選択がドライバー間で分かれる。レッドブル勢、フォース・インディア勢、トロロッソ勢、ヒュルケンベルグはウエットタイヤで走行。インターミディエイトのストフェル・バンドーンとフェリペ・マッサは相次いでパラボリカでスピンを喫する。

 中古のインターミディエイトで出て行ったメルセデスAMGはハミルトンが「タイヤが機能しない」と不満を訴える。インターミディエイトのベッテルがトップに立つがウエットのフェルスタッペンも2位に続く。そこにハミルトンが1分36秒009で2台を上回ってトップに立つ。インターミディエイト優勢のコンディションで、残り6分を切ったところでウエット勢もピットインしてインターミディエイトに交換する。

 ハミルトンが1分34秒660秒でトップ通過、2位ボッタス、3位フェルスタッペン。Q1で5位通過のランス・ストロールがQ2でも5位でQ3進出を果たした。一時は7番手に飛び込んだバンドーンだったが、終了直前にタイムを更新され11位まで後退。しかし最後のアタックでさらにタイムを更新して9位でQ3進出を果たし、ペレス、ヒュルケンベルグ、アロンソ、トロロッソ勢がQ2敗退となった。


 17時24分に始まったQ3では、メルセデスAMG勢とベッテルがインターミディエイトでコースインするがその他はウエットタイヤ。そしてセッション開始直前になって雨脚が強まり、インターを履いた3台はすぐさまピットに戻ってウエットタイヤに交換する。

 まず最速タイムを記録したのはフェルスタッペンでリカルドも2番手で続く。ここにウエットタイヤに交換したハミルトンが1分36秒913まで伸ばしてトップに立つがフェルスタッペンが1分36秒702で逆転。しかし最後のラップでハミルトンが1分35秒554で再逆転しF1最多記録となる通算69回目のポールポジション獲得を決めた。

 最後にタイムを更新したリカルドが3位、Q1から好調さを維持したストロールが4番手、オコンが5位に飛び込み、最終アタックでブレーキングミスを犯したボッタスはアタックを諦め6位。フェラーリ勢は地元で7位・8位に終わり、9位マッサ、10位バンドーンという予選結果となった。

 なお、年間4基を超えるパワーユニット投入によりすでにリカルドは20グリッド降格、フェルスタッペンは15グリッド降格、アロンソは35グリッド降格、ヒュルケンベルグは10グリッド降格のペナルティが決まっている。リカルドはギヤボックス交換によりさらに5グリッド降格が科されている。