富士スピードウェイは9月1日、2018年度に開催するスーパー耐久の富士戦について、『富士SUPER TEC 24時間レース』として日本国内で10年ぶりとなる24時間耐久レースとして開催すると発表した。
80年代から続く伝統のハコ車の祭典『インターTEC』の名を継ぐ“夏のSUPER TEC”が、2018年に日本ではひさびさの24時間耐久レースとして開催されることになりそうだ。国内での24時間レースは、1994年から2008年までスーパー耐久の一戦として開催されていた十勝24時間レース以来となる。また、富士スピードウェイでは1967~68年の2回24時間レースが開催されたが、50年ぶりの24時間開催となりそう。
近年富士スピードウェイでは“耐久の富士”と銘打ち、WEC世界耐久選手権の開催をはじめスーパーGTも第2戦の500kmに加え、来季は第5戦も500マイルレースとなるなど、耐久レースを数多く開催。サーキット内のキャンプエリアの充実や、周辺の温泉施設等とも連携するなど、ファンがゆったりとレースを楽しめる環境作りを整えていたが、来季の富士SUPER TEC 24時間レースは、それを象徴する存在となる。
レースは今季までの8月とは異なり、6月上旬の開催予定で調整中。ル・マン24時間が6月16~17日、スーパーGTのタイ戦が6月30~7月1日に予定されていることを考えると、この時期の国内主要レースはちょうど空いている時期となる。ただ、開催ラウンド数をはじめ、現在まだ未定とされている。
参加可能車両は現在JAF日本自動車連盟、S.T.Oと協議中だというが、スーパー耐久参加車両(特認車含む)が予定され、周辺への影響も考え、音量規制が予定されている。また、今回の開催については『世界に発信できる日本の耐久レース』として、今後地元の小山町、御殿場市、裾野市と調整を行いながら準備が進められるという。
「私たちS.T.O(スーパー耐久機構)の念願だった24時間レースの開催に向けて富士スピードウェイが準備を進めていただくことになり、たいへん嬉しく思っております。この24時間レース実現のためにS.T.Oとしても全面的に協力させていただき、正式発表を心待ちにしております」と語るのは、スーパー耐久を運営するS.T.Oの桑山晴美事務局長。
海外では多くの伝統的な24時間耐久レースが開催されているが、スーパー耐久と富士スピードウェイが目指すのは、多種多様な車種が集い多くのファンがキャンプしてレースを楽しむニュルブルクリンク24時間のようなレースだろう。
新たに始まる富士SUPER TEC 24時間はどんなレースへと成長していくだろうか。来季への動向を見守りたいところだ。