FIA F2は8月31日、F1第13戦イタリアGPが行われるモンツァで、2018~2020年のF2に採用されるダラーラ製新型マシンを初公開した。
モンツァのパドックでお披露目された新世代マシンの外観は、後方に傾斜するフロントウイングや、ターニングベーン、サイドポンツーン、ワイド・アンド・ローになったリヤウイングなど、最新F1マシンのエアロデザインを反映したものとなった。
また、コクピット上部には2018年からF1で採用されることが決まっているドライバー保護システム“ハロ”の最新版が装着されている。
マシン寸法は5224mm×1900mmとなり、現行車と比べて全長が159mm長くなった。これに伴いホイールベースも3120mmから3135mmへと15mm延長。タイヤはこれまでと同様にピレリが提供するコントロールタイヤを装着する。
パワートレインには最大出力620HP/8750rpm、最大トルク600Nmを発揮するメカクローム製3.4リッターV6シングルターボエンジンと、ヒューランド製6速ギヤボックスが組み合わされ、これらを制御する共通ECUも強化が図られた。
新型マシンのシェイクダウンは今年7月、フランスのマニクール・サーキットで行われ、成功裏に終わった。しかし、今後も12月に予定されている2回のテストを含む開発プログラムを継続し、各部の信頼性をさらに高めた状態でチームにデリバリーされる。
F2は各チームの1台目を2018年の1月中旬にデリバリーする予定。2台目は2月中旬となる見込みだという。
最新マシンをお披露目したFIA F2のブルーノ・ミッシェルCEOは「F2の次の3年間を戦う新しいクルマを発表できたことをとてもうれしく思う。私たちはオーバーテイクを推奨するパワフルでチャレンジング、そして安全なクルマを提供することに焦点を当ててきた」と語った。
「新しいエアロパッケージとなったこのクルマはレースをより強化し、ファンが求めるエンターテイメントを提供できると考えている。また、我々はこれまでもそうであるように、つねにチームのコストコントロールを考慮しており、今回発表した新型F2も運用コストを制限し、チームにとって魅力的なパッケージであると信じている」
「最後に、我々は新世代のF2マシンを開発するうえでもっとも重点を置いたのが安全性であることを確認する。最新のF1マシンと同じ安全基準をクリアすることを設計プロセスの焦点に置いていたんだ」