トップへ

スーパーGT:K2 R&D LEON RACING 2017第6戦鈴鹿 レースレポート

2017年08月31日 17:02  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

スーパーGT:K2 R&D LEON RACING 2017第6戦鈴鹿 レースレポート
2017 AUTOBACS SUPER GT
Round.6 IN SUZUKA 1000km RACE

チームが見せた『強さ』 歴史に名を刻む
8/26(土)公式練習9:20~ 天候:曇り 路面:ウエット/ドライ 気温:25℃ 路温:27℃
 シリーズも終盤、夏の風物詩とも言える第6戦鈴鹿1000Kmは今大会で46回目を迎える。長い歴史がある鈴鹿1000Kmも今大会で幕を閉じ、来年からは新たなレースが始まる。シリーズ最長のレースとなる鈴鹿1000Kmでは与えられるポイントが通常のポイントよりも多くなり大量ポイントの獲得するチャンスがある。

 K2 R&D LEON RACINGにとって、タイトルを争う上で逃すことのできない重要な1戦となる。

 午前に行われた練習走行は、早朝に大粒の雨が振った影響でセッション開始時にウエット宣言が出され難しい路面コンディションのまま時間は過ぎ、LEON CVSTOS AMG は大半の時間をピットで待機することとなった。コンディションが回復してきたところで走行を始めるも、予定していた周回数を重ねることはできず、少しの不安を残した。

公式予選 Q1-14:35~ Q2-15:20~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:31℃ 路温:42℃
 天候は、午前の公式練習とは打って変わり、強い日差しが照りつけ、路面温度も40度近くまで上昇する。Q1を担当するのは、蒲生選手。なるべくいい条件でアタックが出来るように見計り、コースイン。

 慎重にタイヤを温め、前後の車両との距離を調整しながらアタックしたが、上手くタイミングが合わずベストなアタックとはいかなかったが、1'59.115のタイムで3番手となりQ2に駒を進めた。

 Q2は黒澤選手が挑む。セッション開始と同時にコースインし、2周、3周と周回を重ねタイヤに熱を入れる。4周目にアタックに入ると、1'58.967のタイムを出す。しかし、ライバル達も渾身のアタックを繰り返し、最終的に9番手で予選を終えた。

 明日は1000Kmと長丁場のレースになる。1つでも前のポジションでゴールできるよう、チーム一丸となる。

8/27(日)決勝12:30~ 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:32℃ 路温:45℃
 朝から夏らしい晴天となり、気温・路面温度が高くなりそうな決勝日。ウォームアップでは、マシンの確認、ドライバー交代の練習をしレースに備える。鈴鹿1000Kmは約6時間に及び、5度のドライバー交代を含むピットインが義務付けられているレースとなる。

 スタートドライバーは黒澤選手が担当し、500・300両クラス共にクリーンスタート。スタート直後、K2 R&D LEON RACING がさっそく動く。

 LEON CVSTOS AMGが直ぐさまピットイン、給油・ドライバー交代を行いコースに戻る。順位は最下位まで落としてしまうが、ここからK2 R&D LEON RACINGの巻き返しが始まる。

 34周目に2度目のピットイン。給油、タイヤ交換、黒澤選手に交代しコースに戻る。

 前車とのギャップを縮めるために攻めの走行を続けていた時、セーフティカーが導入される。そのことにより、前車とのギャップは無くなり、K2 R&D LEON RACINGにとって順位を上げる絶好の機会が訪れる。

 セーフティカーがピットインしレースが再開されると、LEON CVSTOS AMGは前を走るライバル達をパスしていき順位を上げていく。

 70周目に3度目のピットイン、給油、タイヤ交換、再度蒲生選手が乗り込み、コースに戻ると実質2番手まで順位を上げていた。蒲生選手は見えないトップを猛追する。

89周目にクラッシュ車両が発生し2度目のセーフティカーが導入される。と、同時に、トップを走っていた車両がトラブルにより、まさかのピットイン。これによりK2 R&D LEON RACINGはトップに浮上するが、セーフティカーによってすぐ後ろにライバルがいる状態。

 レースが再開されると、ここから蒲生選手はアタックを開始したかのようにベストラップを更新しながら後続車を引き離しにかかる。104周目に4度目のピットインをし、黒澤選手のラストスティントが始まる。メカニックの素早い作業でマシンを送り出すも2番手の車両が迫ってくる。

 マザーシャシーはGT3よりも燃費が良く、ピットの作業時間も短く、逆転されてしまう。黒澤選手も必死に喰らいつき、ペース良くコンスタントに周回を重ねる。2番手のまま131周目に最後のピットイン、全てを蒲生選手に託す。

 この時点でトップを走る車両とのギャップは約15秒。ここから会場全体を沸かす、怒涛の追い上げが始まる。1周ごとに1秒ずつギャップを詰める勢いでトップを猛追する。

 レース残り約15分、150周目のホームストレートでトップとサイドバイサイドになり、1コーナーで大外からパス!LEON CVSTOS AMGがトップに浮上する。その後も、2番手以下を突き放し、LEON CVSTOS AMG は158周目にトップでチェッカーを受ける。

 鈴鹿1000Kmという歴史あるレースに名を刻んだ瞬間だった。

 チームが用意した戦略が功を奏し、5度のピット作業をノーミスで行い、週末を通してマシンとタイヤの組み合わせが良く、チームが持つ全てのポテンシャルが最大限に発揮された。今回の優勝により25ポイントを獲得し52ポイントでシリーズランキングはトップに浮上した。

レースを終えて
溝田監督
 ドライバー・ピット作業・レース戦略・クルマがミス、トラブル無く最後まで走れた結果だと思います。何より、ブリヂストンさんが用意してくれたタイヤが抜群でした。

 ここで、シリーズランキングトップになりましたが、いつも通り1戦1戦を戦って行きたいと思います。引き続き、応援を宜しくお願い致します。

黒澤選手
 最後の鈴鹿1000キロレースに勝ちに行って、勝つ事が出来ました!ここで勝たないと後がない状況で勝てたのも、オーナー・スポンサー様・チームスタッフ・蒲生選手、皆の力のお蔭だと思います。

 チャンピオン争いは、ここからが本当の戦いです。一つ一つ確実にレースをして、残りのレースも気を引き締めて戦って行きます。応援、ありがとうございました!

蒲生選手
 決勝では少しでも単独で走れるようになる作戦をとりましたがそれが上手くいきました。またタイヤも長いスティント走っても落ちることなく、良いペースで走ることが出来ました。

 今回はチーム全員がミスなくレース出来たことが結果に繋がったと思います。残りのレースもこの調子で行きたいです。