セバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトンの間のタイトル争いが激しさを増すなか、ニキ・ラウダはチームがハミルトンを全面的に支援するときが来たと考えている。
前戦ベルギーGPではドライバーズ選手権1位と2位のふたりがまたしてもバトルを演じ、3位のバルテリ・ボッタスは大きな差をつけられる結果となった。
ボッタスがスパでパフォーマンスを発揮できなかったことで、メルセデスが彼を事実上の“ナンバー2”ドライバーと位置付け、すべてのチャンスをハミルトン側に与えようとする可能性が浮上している。
メルセデスF1のトップであるトト・ウォルフは、次のように意見を述べた。
「フェラーリのような相手に勝つには、すべてが整った状態でなければならない」
「すべての選択肢について、できるかぎり長い期間にわたってオープンな姿勢でいたいと思っている。しかしこうした問題に対応するためのマニュアルなどないということも、理解している」
「フェラーリは、片方のドライバーがもう一方よりもずっと上位にいるという恵まれた状況にある。いまのところ我々としては、レースごとに判断していくことになる。モンツァの後で、状況がどうなるかだね」
ウォルフはチーム内の序列を決めるまで、もう1レース待ちたいと考えているかもしれないが、メルセデスのノンエグゼクティブチェアマンを務めるニキ・ラウダは、この件に関してすでに心を決めている。
ラウダは、ハンガリーGPでハミルトンがドライバー間の公平性を期すポリシー遵守のために、ボッタスに順位を譲った件についてはっきりと言及した。
「ポイントを譲るようなことはもうやめるべきだ」
「私は0.5ポイント差でチャンピオンになったことがあるから、最後に1ポイントがいかに重要になるかを知っている」と、3度の世界チャンピオンであるラウダは主張する。
「我々が何をすべきかは明確にわかっている。ボッタスはスパでは強力なパフォーマンスを出せなかったのだから、チャンピオン獲得のチャンスがルイスの方に多くあることは、すでに明白だ」
「ブダペストでのハンガリーGPでルイスが3ポイントを譲らなかったら、いまごろベッテルに、僅か4ポイント差に迫っていたはずなのだ」