スーパーGT:LEXUS TEAM WedsSport BANDOH 2017第6戦鈴鹿レースレポート 2017 AUTOBACS SUPER GT Round6
「46th INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」
■開催日 予選8月26日(土)決勝 8月27日(日)
■開催地 鈴鹿サーキット
■入場者数 予選2万7500人 決勝4万5000人
SUPER GT第6戦が三重県の鈴鹿サーキットで開催された。1966年から開催し、今年で46回を数える伝統の1000kmレースはこれで終わりを告げることになり、来年からは新たなカテゴリーが幕を開けることとなる。ゆえに最後の1000kmレースでの勝者は歴史に名を残すこととなるだろう。
SUPER GTにとっては真夏の3連戦の締めくくりのレースとなり、また大量ポイントが期待できる1戦だ。シリーズが後半に向う大事なレースに、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、第3ドライバーとして元F1ドライバーの小林可夢偉選手を起用することとなった。
小林可夢偉選手は関口選手、国本選手とは、幼少期からカートレースで鎬を削った戦友ともいえる。また、国本選手とは今年のWECでチームメイトとして参戦している。
関口雄飛選手、国本選手に小林可夢偉選手を加えた豪華な体制で真夏のサバイバルレースに挑んだLEXUS TEAM WedsSport BANDOHは、予選では、Q1を関口選手がアタックし2位でQ2へつなぎ、Q2を国本選手がアタックし2番グリッドを獲得し、それぞれ、パフォーマンスの高さを発揮した。
迎えた決勝は、ライバルが脱落してく激しい戦いの中、順調にタスキをつなぎ、4位でフィニッシュ。真夏の1000kmレースの幕を閉じた。
■予選8月26日(土)【2位】
□公式予選天候:曇り|コース:ドライ|気温/路面温度Q1開始時31℃/37℃、Q1終了時31℃/40℃、Q2開始時31℃/36℃、Q2終了時29℃/35℃
早朝、土砂降りの雨から予選日の朝を迎えた鈴鹿サーキット。予想外の雨は9時20分からのフリー走行までには上がるが、ウエット路面で走行が開始された。
各クラスの占有走行を交えて11時5分までのフリー走行では、3名のドライバーが決勝のシュミレーションを兼ねて、ドライバー交代の練習をし、19号車Weds Sport ADVAN LC500の感触を確かめながら、テストを重ねるが、好感触をつかめずフリー走行の順位は15位という結果に終わってしまい、歯がゆさの残るフリー走行となった。
そして、300クラスのQ1の後、500クラスのQ1が始まった。いつものように始まってすぐは動きを見せない500クラス。満席のグランドスタンドから応援の声と場内放送だけがこだまする。そして、いち早く静寂を破ったのは同じADVANユーザーの24号車。その1分後の15時01分に関口選手が操る19号車Weds Sport ADVAN LC500がコースへ。
そして、ライバル達も続々とコースイン。それぞれがアタックを開始し、3ラップを数えたころには1分47秒台で46号車が暫定トップに立ち、これをターゲットにタイムを刻むモニターは目まぐるしく変わり始める。だが、ライバルが1分14秒台~15秒台を刻む中、19号車Weds Sport ADVAN LC500は3ラップを終えても2分台で15位と出遅れてしまう。
しかし勝負をかけた4ラップ目、1分47秒582のタイムをたたき出し一気に2位に踊り出た。この時点でトップは、0.006秒差で100号車RAYBRIG NSX-GTが1分47秒576という僅差の戦いを演じ、Q2へつないだ。そして、最後の1000kmレースのポールポジションを目指して、勝ち残った8チームが15時40分から12分間でQ2が行われた。
Q2のアタッカーは国本選手だ。19号車Weds Sport ADVAN LC500に乗り込んだ国本選手をピットの後方で関口選手と小林選手が見つめる。そして5分遅れでコースイン。
国本選手は出だしから積極的に攻めた走りを見せ、2ラップ目には1分55秒台で4位につけるが、コントロールラインをライバルが通過するたびにポジションは落ちる。しかし、3ラップ目、コースレコードを破るタイム1分47秒269をたたき出し2位につけ、決勝のグリッドはフロントローを獲得した。
ポールポジションは、24号車フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R、2位19号車Weds Sport ADVAN LC500、3位17号車KEIHIN NSX-GTとなりフロントローをYOKOHAMAタイヤが獲得した。
■決勝8月27日(日)【4位】
□決勝天候:晴|コース:ドライ|気温/路面温度開始:30度/47度>中盤:32度/45度>終盤:29度/36度
好天に恵まれ出た鈴鹿サーキット。最後の1000kmレースを観戦に来たレースファンは4万5000人を記録し、華やかに開催された。最後の覇者は誰になるのか、歴史に名を残すのは誰なのか?鈴鹿サーキットに来場したレースファンが見守る中、173ラップに及ぶサバイバルレースが12時30分に幕を開けた。
19号車Weds Sport ADVAN LC500のスタートドライバーは関口選手。500クラスはきれいにスタートを切り、序盤はポールポジションの24号車が逃げ切る形となり、それに続き、19号64号車-17号車-46号車が2位を争う。
しかし、10ラップ目には24号車がペースダウン。トップ争いは24号車を先頭に19号車Weds Sport ADVAN LC500を操る関口選手と、17号車テールtoノーズの戦いに。
しかし、19号車Weds Sport ADVAN LC500が、辛くもオーバーラン。17号車が前に出るが、最小限のロスタイムでレースを展開。
そして、三つ巴の争いは13ラップ目には17号車がトップを奪う。
そして14ラップ目には19号車Weds Sport ADVAN LC500が24号車に並ぶが前に出られず、2位争いは24号車を先頭に19号車-46号車-64号車の4台が激しいバトルとなる。そして15ラップ目、2位争いの3台が一列に並ぶ場面もあり、19号車Weds Sport ADVAN LC500がついに2位に浮上。
この時点で、トップの17号車までの差は10秒ほど開くが、順位を死守しながら、レースは続き、28ラップ目に1回目のピットイン。19号車Weds Sport ADVAN LC500のバトンは国本選手に渡った。
レースはまだまだ序盤。国本選手は安定したラップタイムでレースを展開するが、43ラップ目に300クラスのマシンがコース上でマシンを止め、セーフティーカーが入る。トップの17号車までのマージンは無くなり、48ラップから再びレースは仕切り直しに。
その後も安定したレース展開で、56ラップ目に2位でピットイン。19号車Weds Sport ADVAN LC500ステアリングを握った小林選手をピットクルーは素早いピット作業で戦列に送り出した。小林選手のGTデビューレースが始まった。
小林選手がピットアウトし、一旦はポジションを6位に下がるが、ライバル達の一連のピット作業が落ち着いた頃には3位にポジションを回復しレースを展開。
小林選手は、順位を入れ替えながらも激しいレース展開にポジションを譲る場面もありながらも、順調に第3スティントを終え、77ラップ目、滑り込むようにピットイン。19号車Weds Sport ADVAN LC500のタスキを関口選手へと繋いだ。
早めのピットインで順位は14位に下がるが、92ラップ目には4位まで回復しレースを展開。すると95周目に300クラスがクラッシュして2度目のSCがはいってしまう。103周目にSCが解除されてレースが再開。大きな混乱も無く19号車は4位のまま前の64号車との3位争いとなる。
ところが、106周に2番手の23号車にドライブスルーペナルティが出され、19号車Weds Sport ADVAN LC500は一つ順位を上げ3位となる。その後111周目に4度目のピットインをし、国本選手が再び19号車Weds Sport ADVAN LC500のステアリングを握る。
レースは残り65ラップ/377km。時刻は16時を過ぎたあたりでこれからが勝負の終盤だ。荒れた路面と体力の限界を迎えた後半戦が勝敗のカギを握る。
全車4回目のピットインが終了した123ラップあたりでの19号車の順位は3位。137ラップあたりから、1号車との3位争いが激化し、さらに139周あたりから後続の4台も追い上げて19号車を先頭とした3位争いの集団になるかと思われた141ラップ目にピットイン。関口選手にチェンジしてピットアウト。暫定10位で戦列へ復帰する。
各車最後のピットインに入る中、147周目に17号車がスプーンでタイヤトラブルが起き戦線離脱した、そして19号車が4位に上がる。更に前の1号車を追いかけるが、後ろから100号車が迫ってきて152周目にかわされ5位へ順位を入れ替える。更に、後ろから24号車も追い上げてきて、160周には背後に付かれてしまう。
そのままレース終盤まで5番手争いは続くが、168ラップ目(残り6分)に1号車に追いつき、それをかわして4位に躍り出ると、24号車を押さえきり、4位でゴールラインをくぐった。
レースは、時間制限(18時28分)により171ラップの戦いとなり、最後の1000kmレースを制したのは、64号車Epson Modulo NSX-GT、2位23号車MOTUL AUTECH GT-R、3位100号車RAYBRIG NSX-GTという結果に。
■関口雄飛選手コメント
今回は優勝もしくは2位。表彰台を狙っていてレース中もイケるかと思ったんですが、中盤から後半にかけてペースが悪くなってきて、ライバルのトラブルも手伝って4位ってことは実質には2台いなくなったので6位だったのかと思います。
パフォーマンスも最初は良かったんですが、本来は後半に向けてよくなっていく予定だったんですがそれが悪くなってしまって。今回はウエイト差が大きかったのでウエイト差という意味では最大のチャンスだったと思うので非常に残念です。次戦は得意のタイ(昨年優勝した)なので応援よろしくお願します。
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■国本雄資選手コメント
コンスタントにレースを進めていったんですがよいペースで走れず苦しく長いレースでした。ただチームも自分たち3人もベストを尽くした結果なので、この結果が限界だったかと思います。次戦は昨年優勝したタイなので、次戦も応援よろしくお願いします。
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■小林可夢偉選手コメント
4位ということであと1歩表彰台に届かなかったのですが、苦しいレースでした。僕は1スティントしか走ってないのですが非常に苦労したスティントでした。なんとか雄飛と雄資が頑張ってくれて4位になれて、まずはホッとしています。
本当に長いレースでしたので、生き残れたことも良かったと思います。ただ4位というリザルトに悔しさが残りますが自分のベストを尽くした初レースで4位は喜べない結果でもありますが今後に生かしていきたいと思います。応援していただいたファンの皆様、ありがとうございました。
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■坂東正敬監督コメント
LEXUS勢、YOKOHAMA勢の中ではトップだったんですが路面温度とタイヤがマッチせず3人のドライバーには苦しい思いをさせてしまいました。最初に僕がタイヤを決めたんですが読みが甘かったかなと思います。予選はフロントローになれたので良かったんですが。
本来はもう少しペースを上げて最終的にも順位を上げられたのではないかと思います。しかし色々と課題も見えたので、残り2戦でそれを生かせるように頑張ります。次のタイは昨年優勝した僕らのホームコースでもあるので2連勝目指して頑張ります。スポンサーの皆様、ファンの皆様、今後とも応援宜しくお願いいたします。
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