ルクレール、7度目のポールとオーバーテイクショー
フォーコのポディウム登壇
2017年8月25~27日
ベルギー/スパ・フランコルシャン
予選
F1の金曜FP2途中から降り出した雨の影響で、その50分後に行なわれたFIA-F2の予選もウエットコンディションF2ルーキーのプレマの2人にとってはこれがF2マシンで経験する初めてのウエットコンディションだった。
残り10分を迎える頃には路面もかなり乾き始めてきたが、残り3分43秒の時点で#14 セルジオ・セッテ・カマラ(MPモータースポーツ)がターン9出口でスピンしてコース上に止まってしまい赤旗。
セッション再開後はふたたび雨脚が強くなり、シャルル・ルクレールのポールポジション獲得が決まった。
フィーチャーレース
土曜午後のレース1はスタートでルクレールが首位を堅守、アントニオ・フオッコも好発進で5番グリッドから3位へ浮上。
オプションタイヤ(ソフト)スタートの各車が6周目からピットインを開始するなか、ハイペースを維持するルクレールは12周目まで引っ張ってピットイン。
プライムタイヤ(ミディアム)に履き換えて1分58秒721という驚異的なファステストラップを刻み、そのまま後続を寄せつけずトップでチェッカードフラッグを受けた。
一方、プライムスタートのフォーコは2周目に#5 ルカ・ギオット(ロシアンタイム)に抜かれ4位に下がる。14周目にピットインして6位まで後退するが、20周目に#4 グスタフ・マリヤ(レーシングエンジニアリング)をパスして5位、さらにギオットを追い詰めるがわずかに届かず5位でチェッカーを受けた。
レース後の車検でルクレールと2位の#9 オリバー・ローランド(DAMS)のマシンの床下プランクが規定以上に摩耗していると判定され失格に。
これにより正式結果は優勝#6 アーテム・マルケロフ(ロシアンタイム)、2位ギオット、3位フォーコという順となった。
スプリントレース
この結果を受けレース2はフォーコが6番グリッド、ルクレールが19番グリッドからのスタートに。ギオットが好発進を決めたためフォーコは7番手に後退するが、ルクレールは14番手まで浮上しさらに毎周のように前走車をパスしていく。
フォーコは4周目のオールージュでやや姿勢を乱し、マルケロフの先行を許す。
8周目のバスストップシケインで再逆転を果たすが、続く9周目のケメルストレートでふたたび抜き返され、後方から追い付いてきたルクレールを先行させるよう指示されてペースダウン。
ルクレールは11周目にマルケロフを攻略してさらに順位を上げていき、最終的に5位でフィニッシュし、レース1の失格から最大限のリカバリーは果たした。
フォーコもマルケロフのリタイアによって7位でフィニッシュしたが、このチームオーダーにより、不満の残るレースとなった。
ドライバーのコメント
シャルル・ルクレール
前戦ブダペストの予選で失格になってしまっただけに、今回はきちんとポールポジションを獲ることができて良かったよ。
特にウエットコンディションでの予選だっただけにトップに立てたのは格別だよ。僕にとってはこれがF2マシンでウエットを走る初めての経験だったんだ。だからちょっとトリッキーだった。
でも下位カテゴリーでもウエットは得意だったから心配はせず、いつもと同じように臨んで可能な限りプッシュしたよ。
レース1であれだけ後続に差を付けて勝てたのはとても良い気分だったよ。スタートではホイールスピンしてしまってあまり良いとは言えなかったけど、それはスタート練習ができなかったからかもしれない。オリバーと接触したのには気付かなかったよ。
その後はオプションタイヤのフィーリングがすごく良くてレースペースはものすごく速かったから、できるだけ長くオプションのままで走り続けることにして、プライムタイヤに換えた第2スティントもものすごく良かった。
チームから『他より2秒速いぞ』と言われたから、聞き間違いかと思って『もう一回言ってくれる?』と聞き返したくらいだよ(笑)。
クルマの仕上がりは本当に素晴らしかったんだ。フリー走行ではプッシュラップ2回、計7周しか走ることができなかったけど、アントニオが正しいフィードバックをしてくれたことでレースセットアップが上手く仕上がったし彼にはとても感謝しているよ。
スプリントレースも含めこのレースウイークエンドは全体的に良かった。26秒差もつけて勝ったのに縁石に多く乗りすぎた為、それが原因で失格になってしまい最後尾スタートになってしまった。
最後尾から5位へピットストップも無しでポジションアップできたのは凄いと思っている。クルマのコンディションは最高に良かったから、次のモンツァでも大いに期待します。
アントニオ・フォーコ
フリー走行では2位には入れたように速さはあったし、とてもポジティブな週末だったよ。予選は僕にとってF2での初めてのウエットコンディションだったからトリッキーだった。
セッションの最初はフルウエットではなく路面は徐々に乾いていったんだけど、赤旗を挟んで終盤に雨が降り出してきてしまったから、アタックのタイミングを少し逃してしまったんだ。
フィーチャーレースは他のドライバーたちと逆の戦略を選んでプライムタイヤでスタートした。マルケロフが同じ戦略でポジションを上げたようにそれ自体は悪くなかったと思うし、オプションタイヤに履き替えてからのレース終盤にはプライムタイヤの連中を追いかけることができたけど、前のロシアンタイムを抜ききれなかったし戦略が完璧に機能したとは言えなかったね。
スプリントレースのペース自体はすごく良かったと思うけど、マルケロフとポジション争いをしている最中の9周目にシャルルが後ろから追い上げてきて、彼を先行させなければならなかった。チームオーダーだよ。それがなければ僕ももう少し戦えたんじゃないかと思うし、その点は少し残念だ。
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