表彰台目前でクラッシュを喫した15号車レクサスRC F GT3 8月28日、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)第10戦がバージニア・インターナショナル・レースウェイで行われ、レクサスRC F GT3で参戦する3GTレーシングは14号車レクサスがクラス7位完走、15号車レクサスはクラッシュによりリタイアを喫した。
2017年シーズンよりポルシェやフェラーリ、アキュラなどのGT3マシンが争うGTDクラスに参戦している3GTレーシング。チームは今回も第9戦ロード・アメリカと同様に、14号車レクサスと15号車レクサスのレギュラードライバーを1名ずつ入れ替えた布陣で挑んだ。
具体的には14号車レクサスが若手のセージ・カラムとロバートアロンのコンビ。僚友15号車レクサスはジャック・ホークスワースと、ベテランのスコット・プルエットというラインアップだ。
2台揃ってグリッドの3列目を獲得したレクサス勢だったが、スタート直後に命運が分かれた。ホークスワースの駆る15号車レクサスは、5番手から好スタートを切ったものの1コーナーで後続車に追突されスピン。クラス最後尾に近い15番手に後退してしまう。
しかし、ホークスワースはここから怒涛の追い上げをみせ、15周目には8番手まで順位を回復。その後もレクサスRC F GT3の燃費の良さを活かした走りで3番手まで浮上する。
レース後半、プルエットに代わった15号車レクサスは5番手となりながらも前を走る48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3と後方の63号車フェラーリ488 GT3とともに4番手争いを展開する。
そんななかで迎えた71周目、15号車レクサスはターン11でわずかに姿勢を乱しコースオフ。芝生で覆われたランオフエリア上を滑走しタイヤバリアへクラッシュしてしまう。クラッシュ後、プルエットの駆る15号車レクサスは自力でピットに戻ったものの、ダメージが大きくリタイアを余儀なくされた。
「レースを楽しむことができたよ。1周目のターン1で接触され、コースオフを喫して若干車体にダメージを負ったが、大きな影響はなかった」と語るのはスタートを担当したホークスワース。
「僕たちのクルマはとても運転しやすいというわけではなかったけれど、スピードはあった。リズムに乗って、何台もパスできたよ。燃費戦になったため僕らも燃料をセーブする必要があったけれど、それでも充分な速さがあったんだ」
チームメイトのプルエットは「ただひたすら63号車フェラーリからの激しい追走を凌ぐべく努力を続けていた」とコメント。
「オークツリーコーナー(ターン11)でわずかに突っ込みすぎてしまい、オーバーステア症状に見舞われコースオフしてしまった」とクラッシュ時の状況を語っている。
6番手グリッドからスタートした14号車レクサスはレース序盤、4~6番手争いを繰りひろげていくが、スタートから35分過ぎ、7番手につける93号車アキュラNSX GT3と接触。93号車アキュラはフロントサスペンションを損傷し、リタイアとなった。
この接触に関してレースダイレクターはカラムの駆る14号車レクサスに60秒間のストップ・アンド・ゴーペナルティを提示。これにより14号車レクサスは周回遅れとなってしまう。
その後、14号車レクサスはアロンに交代。最終スティントではふたたびカラムがステアリングを握っていくなかで徐々にポジションを回復。最終的にトップから2周遅れのクラス7位でチェッカーを受けた。
第1スティントと第3スティントでドライブしたカラムは「あの不運なペナルティが全てだった。とはいえ、僕たちは良いレースを戦えたと思う」とレースを振り返った。
「最初のスティントはリヤのダウンフォースが十分ではなく、レース序盤のうちにコースの状況が改善されていくと予想していた。しかし、残念ながらそうはならなかった」
「2回目、3回目のスティントに向けてセッティングを変更した結果、レース終盤はとても好調になったが、不運なことに序盤のペナルティで周回遅れになっていたため、順位を取り戻すことはできなかったんだ」
WSCC次戦第11戦は9月21~24日にかけて、カリフォルニア州のマツダ・レースウェイ・ラグナセカで2時間40分のセミ耐久レースとして行われる。
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