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スーパーGT:シンティアム・アップル・ロータス 2017年第6戦鈴鹿 決勝レポート

2017年08月28日 17:32  AUTOSPORT web

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スーパーGT:シンティアム・アップル・ロータス 2017年第6戦鈴鹿 決勝レポート
スーパーGT 2017 第6戦 SUZUKA 1,000km レースレポート

 8月27日(日)、スーパーGT第6戦INTERNATIONAL SUZUKA 1000KMの決勝レースが開催されました。

 気温35℃、路面温度48℃。夏休みの最後を飾るに相応しい晴れやかな空のもと、定刻通り12:30にパレードラップがスタートし、2周のウォームアップランを終えて、173周(GT500換算)に渡るロングレースの幕が下ろされました。

 シンティアム・アップル・ロータス(SGT LOTUS EVORA)のスタートドライバーを担当したのは、土曜日の走りがチームに評価された濱口弘選手でした。17番グリッドからスタートした濱口選手は初めてのスタートを無事にクリアし、順位をひとつ上げてコントロールラインを通過しました。

 しかしその後はトラフィックにつかまり、4周目には17位、5周目には18位と、EVORAは順位を徐々に落としてしまいます。そして6周目、シケインへのブレーキングで濱口選手は痛恨のオーバーラン。その際にトラフィックが行き過ぎるのを待たねばならず、大きく順位を落としてしまいました。

 さらにコースへと復帰する際EVORAはライバルのマシンと接触、左前にダメージを受けると同時にペナルティを受けてしまいました。この知らせを無線で受けたチームは、その後のラップタイムが伸びないことから何らかの影響があったと判断し、EVORAをピットへと戻しました。

 そして、加藤選手のスティントを早める形でアクシデントに対処。マシンのチェックも兼ねて様子を見ることにしました。しかし加藤選手の判断は、残念ながら「このままでは走れない」というものでした。再びEVORAをピットへと戻し、チームがこれをチェックすると、そのアンダーパネルは破損し、アライメントが大きく狂っていました。

 これを修復することで、レースへの勝負権が失われてしまうのは決定的でした。それでもチームは最後まで走りきることを決定し、これを可能な限りしっかりと直して再びコースへとEVORAを送り出しました。

 その後は高橋選手の実戦経験を増やすべくスティントを長く取り、濱口選手も再び搭乗。最後はエースである加藤選手が締め括り、EVORAは23位(116周)まで順位を挽回してチェッカーを受けました。

 レースはセーフティカーの導入などで時間を要したことから、1000kmを走りきらず規定時間で終了(158周)。GT300クラスは65号車のメルセデスAMG GT3が優勝を飾りました。

Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス
チーフエンジニア 渡邉信太郎 選手
「6周目に起きた接触のダメージが思ったよりも大きく、これを直すことでレースとしては残念ながら勝負権を失ってしまいました。しかし応援して下さるみなさんのためにも最後まで走りきろうとチームで決め、直せる部分はきっちりと直して走りました」

「アクシデントはありましたが、マシンは大丈夫です。次戦のタイはEVORAにとっても苦手なコースではないですし、頑張りますので応援よろしくお願いします!」

ドライバー:加藤寛規選手
「今回は予選から歯車がどうも噛み合わず、残念な結果となってしまいました。レースは速さだけでは勝てません。でも富士を終えてからのEVORAには、レースを戦うためのパフォーマンスがついてきているという自信はあります。ですから次からは、その歯車を噛み合わせてなんとしても良い結果を出したいです。次戦もがんばります!」

ドライバー:濱口弘選手
「シケインでオーバーランして、トラフィックを待ってから出たつもりだったのですが、死角に入ったマシンが見えませんでした。これで勝負権がなくなってしまったことには、申し訳ない気持ちでいっぱいです」

「当初はスタートを担当するはずではなかったので、ユーズドタイヤと燃料満タンの状態には少し戸惑いました。しかし2回目のスティントでは想定タイムも出せたので、それは良かったです。スーパーGTはGT500との遭遇が難しいけれど、ドライバーの質が高くて非常に走りやすい環境でした。ありがとうございました。」

ドライバー:高橋⼀穂選手
「レースは残念でしたが、それよりもまず自分の精度を上げて行きたい。自分が乗れているときと、そうでないときの違いをもっと明確にしたいです。それができれるようになば、レースもよい方向へと機能すると思うんです。今はとにかくそこに集中します。ですから今回チームが予定より多くの周回を走らせてくれたことには感謝しています。もっともっと、がんばります!」