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MotoGP:ホンダ 2017年第12戦イギリスGP 決勝レポート

2017年08月28日 16:42  AUTOSPORT web

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ホンダ 2017MotoGP第12戦イギリスGP 決勝レポート
クラッチロー4位。惜しくも表彰台に届かず。ペドロサ7位。マルケスはリタイア
2017年8月27日(日)・決勝
天候:晴れ
気温:25℃
コースコンディション:ドライ
観客:5万6.008人(3日間:12万8.400人)

レポート
 第12戦イギリスGPは、終日青空の広がる絶好のコンディションの中で行われ、地元ファンの声援を受けたカル・クラッチロー(LCR Honda)が、トップグループに加わって4位でフィニッシュしました。クラッチローは、フロントロー3番手から5台で形成されたトップグループに加わります。

 しかし、タイヤと車体のマッチングが完全ではなく、フロントのフィーリングとリアタイヤのスピニングに苦しみ、トップグループの中でなかなか前に出ることができませんでした。

 レース中盤には前を走るマルク・マルケス(Repsol Honda Team)がトラブルでリタイアとなり4番手へとポジションを上げます。しかし、ホームGPで2年連続表彰台と今季初優勝を狙っていただけに、最後までフラストレーションのたまるレースとなりました。

 この結果、クラッチローは、総合9位から総合8位へとランクを上げることに成功。総合7位のホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)に1点差、総合6位のヨハン・ザルコ(ヤマハ)に20点差としました。

 予選7番手から決勝に挑んだダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が7位でフィニッシュしました。今大会は、シルバーストーンのバンピーな路面に苦戦してなかなかセットアップが進みませんでした。

 そのため予選は7番手と苦戦。決勝でもトップグループに加われない苦しい戦いとなりますが、粘り強い走りで7位でフィニッシュ。総合5位をキープしました。

 チームメートのマルケスは、今季6回目のポールポジションからトップグループに加わりますが、3番手を走行していた14周目にロングストレートエンドの7コーナーでエンジントラブルが発生してストップ。リタイアに終わりました。

 ノーポイントに終わったことでマルケスは、総合首位から総合2位にダウン。今大会優勝のアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)を9点差で追うことになりました。

 以下、Honda勢は、ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)が予選21番手から12位でフィニッシュ。4戦ぶりにポイントを獲得しました。チームメートのジャック・ミラーは、予選17番手(16番グリッド)から決勝に挑み16位。ポイント獲得を果たせませんでした。

コメント
カル・クラッチロー(MotoGP 4位)
「優勝を目指していたのでフラストレーションがたまっています。毎戦、優勝を目指していますが、今週末は特別でした。昨年はここで感触がよく、今週末も感触はずっとよかったです。でも最後は十分ではありませんでした」

「今日は他のライダーたちが私より速かったです。フロントタイヤは、ソフトすぎました。そのため最後はリアタイヤのスピンに苦しみました。でもベストを尽くし4位になりました。ホームレースで表彰台に上がれたらよかったのにと思います」

「でもトップの3人はすばらしい走りでした。ドヴィ(ドビジオーゾ)は最高の走りをしました。今大会、彼に勝たなければならないとは考えたことはありませんでした。勝たなければならない相手はマルクだと思っていました。でもミサノで再び挑戦できるようにしっかりがんばります」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 7位)
「とても難しいレースウイークになりました。チームはできる限り最良のマシンを用意しようとしてくれました。私はレースでベストを尽くそうとしました。本当に全力でがんばりました。実際にペースはプラクティスの時よりよくて約1秒速くなっていました」

「残念ながらトップグループについていくためにはそれでは十分ではありませんでした。残念な結果ですが、少し前進できたというポジティブな面を持ち帰りたいと思います。チャンピオンシップでもトップとはこれまでと同じギャップなので、今回のレースのことは忘れたいです。そして、もっと強くなってこの先、戦えるように取り組みたいです」

ティト・ラバト(MotoGP 12位)
「いいスタートを切ることができたので、いいレースができるチャンスはありました。朝のウォームアップで多くの問題を解決して前進していました。そして決勝でも1周目からリアタイヤの感触がよく、プッシュしました。一人でも速いタイムを出すことができました」

「難しいレースウイークだったので、今日の結果はとてもうれしいです。次のミサノが楽しみです」

ジャック・ミラー(MotoGP 16位)
「決勝レースではリアグリップに苦しみました。その理由を理解することは難しいですが、もしかしたらプラクティスや予選の時よりも路面温度が高かったせいかもしれません。しかし、今日の結果は本当に残念です。ポイントを獲得してすばらしい日になると思っていました。このスランプからリカバーするために引き続きがんばって次のレースへ進みたいです」

マルク・マルケス(MotoGP リタイア)
「今日は本当に運がありませんでした。感触はとてもよかったし、ほかのライダーと上位争いをしていました。そして、レースではタイヤのマネジメントに取り組んでいました。昨日より気温が高かったので特にフロントタイヤに気を付けていました。終盤にアタックできるように温存していました」

「ドヴィが(マーベリック・)ビニャーレスや(バレンティーノ・)ロッシよりも強い走りをしていましたが、彼に挑み、戦えると思っていました。そのためすべてがうまくいっていましたが、ストレートエンドで突然エンジンに問題が起きました。とても残念なことですが、レースではこうしたことが起きるものです」

「私にとっては今回のようなことはHondaでは初めてのことでした。ポジティブなことは、他のサーキットと同様に速さがあったことです。まだチャンピオンシップ争いは終わっていません。今日はゼロポイントでしたが、マシンの感触はいいので、この先のレースを楽しみにしています」