8月26日現地時間14時、ベルギーGP予選が行なわれた。心配された雨は降らず、セッション中の降水確率も10%と低い予報の下でセッションは始まった。
Q1の最初はフリー走行から他チームに差を付けたメルセデスAMGとフェラーリはスーパーソフトでアタックに向かい、それ以外のチームはウルトラソフトでタイムアタックを開始した。1回目はセバスチャン・ベッテルが1分44秒275でトップに立ち、ルイス・ハミルトンが0.041秒差で2番手、車体のリヤにバイブレーションを訴えるライコネンは0.454秒差の3番手タイムを記録したところで大事を取ってピットに戻った。
これに対し8万人のオランダ人ファンが見守る中マックス・フェルスタッペンはウルトラソフトで0.351秒差の3番手に飛び込んでくる。3強チームの後方7番手にはエステバン・オコン、8番手にはフリー走行から好調のジョリオン・パーマーが僚友を上回って入ってきた。
マクラーレン・ホンダはグリッド降格ペナルティで最後尾スタートが決まっているストフェル・バンドーンがケメルストレートでフェルナンド・アロンソの前を走行してスリップストリームを使わせて好タイムを記録。しかしバンドーンもその翌周にアタックを行ない10番手タイムを記録して2台揃ってQ2に進出を果たした。
最終的にはハミルトンが1分44秒184までタイムを伸ばしてトップ通過、2番手にはベッテル、3番手フェルスタッペン、4番手ライコネンというQ1の結果となった。
ザウバーの2台とウイリアムズの2台、FP3でトラブルに見舞われたダニール・クビアトがQ1敗退となっている。ランス・ストロールは縁石を越えた衝撃でリヤウイングの翼端板が壊れた影響もあった。
Q3進出が前提の上位勢にとっては決勝のスタートタイヤを決めるQ2のセッションは、各車とも最初からウルトラソフトでアタックに入る。ここでもハミルトンが1分43秒539のトップタイムを記録し、ライコネンが依然としてバイブレーションを訴えながらも0.161秒差で2番手、ボッタスが3番手。バンドーンは中古のウルトラソフトで1周だけコースインし再びアロンソを引っ張る。
しかし、最後のアタックの途中でデプロイメントが切れたアロンソは「ノーパワー!」と訴えてピットに戻り、僅か0.084秒差で11番手でQ2敗退となった。
パーマーがここでも7番手タイム、ニコ・ヒュルケンベルグは9番手タイムでルノーは2台揃ってQ3進出。8番手・10番手でフォース・インディア勢もQ3進出を果たした。トップはハミルトン、2番手ボッタス、3番手ライコネン、4番手フェルスタッペン、5番手ベッテルという上位勢の結果となった。
Q3でも各車ともウルトラソフトでアタックを開始。最初のアタックではハミルトンが1分42秒907でトップに立ち、ライコネンが0.363秒差で2番手、ボッタスが0.451秒差で3番手、ベッテルは0.519秒差で4番手となった。フェルスタッペンは0.871秒差の5番手、リカルドは1.018秒差の6番手に留まった。開始直後にギヤボックスの油圧を失ったパーマーはタイムアタックできずにスタベローにマシンを止めた。
2回目のアタックでもハミルトンは他を圧倒する速さを見せ、1分42秒553のコースレコード記録でポールポジションを獲得、ミハエル・シューマッハーの持つ史上最多記録に並んだ。
最後のアタックでライコネンは再びバイブレーションに苦しみ0.717秒差の4番手。ベッテルが0.242秒差でボッタスを上回って2番手に飛び込んで意地を見せた。5番手フェルスタッペン、6番手リカルドは変わらず、以下は7番手にヒュルケンベルグ、8番手ペレス、9番手オコン、パーマーはタイムなしで10番手に終わった。