第6戦 鈴鹿サーキット GT500予選レポート
後方スタートだが、ジワジワ追い上げてポイントを
前戦でARTAは500クラス、300クラスのダブルでポールトゥウィンという偉業を達成したが、ドライバーもチームも第5戦終了直後から既に第6戦を見据えて気持ちを切り替えていた。
シリーズ戦の中で最も距離が長いこの第6戦の”Suzuka 1,000km”は毎年夏の風物詩的なレースだったが、今年で46回目という長い歴史の幕を閉じる。GTのシリーズ戦に組み込まれたのは2006年からだが、この歴史的なレースでARTAは優勝を飾った経験もあり、最後のレースを有終の美で飾りたい。
前回の優勝でハンディキャップウェイトは62kgになり、かなり重くなっているものの開幕前から車のバランスは良く、ウェイトの影響が少なそうだ。午前のセッションは決勝を想定して走行し、ポジションは常に中盤から上位にをキープ出来た。Q1のアタックを担当した野尻智紀はセクター3まで自己ベストを更新していたが、セクター4でタイムを伸ばす事が出来ずQ2進出はならなかった。しかし、決勝を見据えた車のセットは良さそうなので、長距離のレースで徐々に順位を上げて表彰台の一角を狙いたい。
鈴木亜久里監督のコメント
「予選のポジションは悪かったけど、それほど悲観はしてない。ドライバーやエンジニアの話を聞くと車のバランスは良さそうだし、決勝のセットも良さそうなので明日は後方からジワジワ追い上げてポイントを取りたいね」
星学文エンジニアのコメント
「午前は車重が重くなる事を想定して走行しました。ベースのセットは悪くなかったですし、予選に向けてアジャストしていけばQ1は突破出来ると思っていました。最終セクターまではタイムも良くて4-5番手まで行けると思いましたが、止まりきれないところがあってタイムを伸ばす事が出来ませんでした。ドライバーは当然コンディションに合わせてコーナーへ入っていくので、ドライバーのミスというよりグリップが合わなかったという見方になると思います。決勝のセットも確認しましたが、まずまずのバランスですし、距離が長いレースなので追い上げられるように作戦を組みます」
野尻智紀選手のコメント
「午前のセッションは車のバランスも良くて、予選に向けて順調に進化させる事が出来たので、予選までに午前より良い車に仕上げる事が出来たと思います。最後のタイムアタックではセクター3までは上手くいっていて、セクター4でまとめれば良いポジションに行けると思っていました。しかし、思いの外、車が止まりきらなくて大きくタイムを落としてしまいました。車のバランスは燃料を積んでも悪くなかったので、そこから更に良いものを見つけながら、1ピット毎に順位を上げて行けるように準備します」
小林崇志選手のコメント
「前回優勝したので結構ウェイトを積む事になりましたが、それでもバランスは悪くないです。Q1は突破出来る手応えがあり、野尻選手もセクター3までは凄く良いタイムで走ってきてくれたので、車のパフォーマンスは非常に高いと思っています。明日は長距離レースで予選の位置については普段のレースに比べるとそれほど悪影響は無いと思うので、しっかり走りきって上位に行きたいです」