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スーパーGT:鈴鹿1000kmでQ1担当のジェンソン・バトン「1番難しいのは限界を見つけること」

2017年08月26日 20:32  AUTOSPORT web

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ジェンソン・バトン
8月26日に行われたスーパーGT第6戦『第46回インターナショナル鈴鹿1000km “SUZUKA 1000km THE FINAL”』でシリーズ戦デビューを果たし、公式予選Q1のアタッカーを担当したジェンソン・バトン(MOTUL MUGEN NSX-GT)が予選日を振り返った。

 6月のタイヤテストや公式テストではステアリングを握っているバトンだが、スーパーGTでの実戦はこれが初めて。バトンは公式練習でニュータイヤを投入し、8周前後を走り込んだ後、公式予選Q1に臨んだ。

 予選Q1で、バトンはセッション残り8分前後でコースイン。ウォームアップを終えてアタックに入ったが、この周のデグナーふたつめ付近で前を走るMOTUL AUTECH GT-Rに引っかかるような場面があり、最終的に9番手。

 Q2進出を決めたカルソニック IMPUL GT-Rとは、わずか0.089秒差でGTデビュー戦でのQ1突破は逃している。

 バトンは「朝はドライコンディションであまり走行できなかったから、少しプレッシャーを感じていたし、緊張していた。しっかりしたラップは3度目くらいだったからね」と予選Q1を振り返る。

「それでも1~2コーナーからダンロップコーナーまでは、いい流れで走ることができていた」

「そうしたらデグナーで23号車(MOTUL AUTECH GT-R)にひっかかってしまった。コンマ数秒は失ってしまったと思う。これがなければ(Q1を突破できる)8番手になっていたと思うから、残念だ」

「予選Q1を担当することは昨日(搬入日)の夜に聞かされたんだ。最後にマシンをドライブしたのは2カ月前だったから、難しいチャレンジだったけど楽しむことはできたよ」

「スーパーGTで1番難しいと感じているのは、(マシンの)限界を見つけることだ。周りのドライバーはSUGO、富士と連戦を重ねて感覚が研ぎ澄まされているけど、僕が最後に乗ったのはかなり前のことだからね」

「セットアップを決めるためにも限界までプッシュする必要があるけど、少し時間がかかってしまった。手探りの作業だったからね」

■バトン、2018年は「なにより優勝争いの場に身を置きたい」

 明日に控えた決勝に向けて、バトンは「決勝では1~6時間目のどこかで走ることになる。具体的には秘密だよ(笑)」と言葉を濁しつつも「2スティント担当することは確実だ。3人で2スティントずつこなすことになる」とコメント。

 すでにLEXUS TEAM WedsSport BANDOHを率いる坂東正敬監督が第3/6スティント目での投入を公言している小林可夢偉(WedsSport ADVAN LC500)との直接対決は実現するだろうか。

 またファンとして気になるのは、2018年もバトンが戦う姿を見られるのかという点。トークショーなどでは参戦に興味を持っていることを明かしているが「いくつか選択肢を考えている」と述べるに留まり、具体的なプランについては明かさなかった。

「1月にラリークロスをテストして、5月にF1モナコGPに出場したけれど、そのあとスーパーGTのテストに参加したほかは、サーキットレースに関わってこなかった。本当に恋しかったよ」

「IMSAも成長を遂げているカテゴリーだし、アキュラが参戦しているから興味がある。ラリークロスも含めて、いろいろなカテゴリーに触れてきたし、すべてに参戦できず残念に感じてもいる」

「僕にとってレース自体を楽しめることも重要だけど、なにより優勝争いができる場所に身を置くことが大事なんだ。特にF1ではここ数年、難しいシーズンを過ごしたからね。だから、トップを争える場で戦いたい」