スーパーGT第6戦、最後の鈴鹿1000kmでGT500クラスのポールポジションを獲得したのはフォーラムエンジニアリングADVAN GT-Rの佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラだった。ニッサンGT-Rとしても、今季初のポール獲得となった。
GT500クラスのQ1はオンスケジュールの14時55分に開始された。気温は31度、路面温度は37度で、朝の公式練習は雨上がりのウエット路面から始まったが、予選時の路面は完全ドライの状況にある。
Q1で最注目の存在は、MOTUL MUGEN NSX-GTのジェンソン・バトン。GT500における第3ドライバーの予選起用は異例といってもいいだろう。来場した多くのバトン・ファンが熱い視線を注ぐなか、バトンはコクピット内でコースインのタイミングを待つ。
最初に動いたのはフォーラムエンジニアリング GT-R。佐々木大樹がセッション残り11分というところでコースインしていった。そして残り8分前後から、バトンを含む他のドライバーたちもコースに入っていく。
残り2分を切ったところで、S Road CRAFTSPORTS GT-Rの千代勝正が1分47秒588というレコードにコンマ1秒というタイムを出して暫定トップに立つ。
バトンはアタックラップのデグナーふたつめ付近でMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生に引っかかるような場面があり、千代からちょうど1秒差の1分48秒588。このラップを終えた時点では3番手だったが、他車のタイム更新が進むにつれて順位が下がっていく。チェッカー時はギリギリ8番手に位置していたものの、その後で弾き出され、バトンは惜しくも9番手でQ1落ちを喫することとなった。
Q1の最終的なトップタイムはRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴がマークした1分47秒576。全体としてはウエイトハンデ数値の大きいマシンが苦しいという、ある意味で順当な結果に収束したが、そのなかで84kgハンデのKeePer TOM'S LC500、平川亮が見事にQ1突破を決めている。タイトル争いを演じているブリヂストン装着LC500勢では唯一のQ2進出だ。
Q1を突破したのは山本、千代、平川に加えて、佐々木、WedsSport ADVAN LC500の関口雄飛、KEIHIN NSX-GTの小暮卓史、Epson Modulo NSX-GTのベルトラン・バゲット、カルソニック IMPUL GT-Rのヤン・マーデンボロー。
Q2も予定通り、15時40分にスタートした。NSXが3台、GT-Rが3台、LC500が2台での戦いとなる。残り8分頃から各車のコースインが始まる。
最初にアタック相当と見られるタイムが記録されたのは残り1分30秒のところで、S Road GT-Rの本山哲が1分47秒977をマーク。その後、フォーラムエンジニアリングのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが1分47秒074と本山のタイムを1秒近く上回ってトップ、レコードタイムを叩き出した。
続いてWedsSport LC500の国本雄資が2番手に入ってくる。その後、3番手以下は順位が動くが、このヨコハマ勢ワン・ツーが揺らぐことはなく、オリベイラのポール、国本の2番手が決まった。
3番手はKEIHIN NSXの塚越広大で、4番手にEpson NSXの松浦孝亮とホンダ勢が続き、5番手にS Road GT-Rの本山。以下、6番手にRAYBRIG NSXの伊沢拓也、7番手にカルソニックの安田、8番手にKeePer LC500のニック・キャシディという順位になっている。
セッションの最後にRAYBRIG NSXがデグナーひとつめで飛び出すシーンが見られたが、詳細は不明。
今季はこれまでの5戦でNSXが4回、LC500が1回のポールを獲得していたが、GT-Rとしても今季初ポール。明日の決勝はフロントロウのヨコハマタイヤ勢が先頭からどのようなペースで周回するのかに注目が集まる。