スーパーGT第6戦『第46回インターナショナル鈴鹿1000km “SUZUKA 1000km THE FINAL”』の予選が8月26日、鈴鹿サーキットで行われ、スーパーGT300クラスはVivaC 86 MCが1分57秒543のレコードタイムで、2017年シーズン3度目のポールポジションを獲得した。
■Q1
朝には雨が降る天候となった予選日。午前中の公式練習は、ウエットの路面状態からセッションが進むにつれ天候もコースコンディションも回復していった。予選開始の14時35分には、コースは完全に乾きドライコンディションとなる。
気温31度、路面温度37度で青空が広がる夏らしい天候の下、15分間にわたるノックアウト方式の予選Q1がスタートした。なお、午前中の練習走行の占有走行でマシントラブルが発生した2016年のウイナー、SUBARU BRZ R&D SPORTは修理を終えて予選に出走している。
まずリーダーボードのトップに立ったのは、そのBRZの山内英輝。アタックに入ってから2周目で1分59秒189を記録する。これに続くのがTAISAN SARD R8 FUKUSHIMAで第3ドライバーを務めるクリスチャン・クリエン。2分0秒206で2番手につける。
予選残り時間7分を過ぎると、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3の吉本大樹が1分58秒906をマークしてトップに浮上。SYNTIUM RC Fのみが1分58秒台に入る形でセッションが進んでいく。
残り時間4分となったころ、マッハ車検 MC86 GTNETの藤波清斗が1分58秒680でトップにおどり出る。その後も各車が続々とアタックしたものの、このタイムを誰も更新することができず。マッハ車検がQ1トップ通過を果たした。
2番手はSYNTIUM RC F。中盤にマークしたタイムを上回ることができなかったが、1分58秒906でマッハ車検とともに1分58秒台のタイムでQ2へ駒を進めた。3番手には1分59秒119でLEON CVSTOS AMG、4番手には1分59秒170でマネパ ランボルギーニ GT3、5番手には1分59秒172でGAINER TANAX triple a GT-Rが入りQ2進出を果たしている。
ポイントリーダーのグッドスマイル 初音ミク AMGは予選Q1開始直後はピットに待機。時間をおいてのコースインとなったが、1分59秒479で8番手でQ1を突破。また、前戦ウイナーであるARTA BMW M6 GT3は2分0秒044で23番手。予選Q2進出はならず、明日の決勝レースを23番グリッドで迎えることとなった。
■Q2
予選Q2は15時20分から12分間、予選Q1の上位14台により争われる。
まずターゲットタイムを叩き出したのは、BRZの井口卓人。1分58秒816と記録し、早々からマッハ車検がマークしたQ1のトップタイムに迫ってみせる。このタイムをSYNTIUM RC Fの飯田章、UPGARAGE BANDOH 86の中山友貴らが次々と更新する形でセッションは進んだ。
そして、ここで驚異のタイムを叩き出したのがVivaC 86 MCの山下健太で、1分57秒543を記録し、トップに浮上。このタイムは2016年に牧野任祐がシンティアム・アップル・ロータスで記録したコースレコードの1分57秒811を上回るもの。山下は82キロのウエイトハンデを積みながら、新コースレコードを樹立してみせたのだ。
セッションの終盤には各車が続々とタイムアタック。グッドスマイル AMGの片岡龍也やマッハ車検の坂口夏月、UPGARAGEの中山らがタイムを縮めてVivaCに迫るも、1分57秒台には入れず。
この結果、VivaCがトップをキープし、ポールポジションを獲得。2番手には1分58秒000でUPGARAGE、3番手には1分58秒146でマッハ車検と、マザーシャシーのトヨタ86勢がトップ3を占める形となった。
なお、Q2のアタックを担当した山下にとっては、先週末にツインリンクもてぎで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦に続いて2週連続のポール獲得となった。
4番手には1分58秒235で現在のポイントリーダーであるグッドスマイル AMGで、100キロのウエイトハンデを積みながら見事にセカンドロウを確保。5番手には1分58秒581でJMS P.MU LMcorsa RC F GT3が入った。
2016年のウイナーであるBRZは序盤にトップに立つ場面はあったものの、1分58秒816で8番手。得意とする鈴鹿サーキットでのレースを4列目スタートで迎える。
決勝レースは8月27日12時30分スタート。最後の開催となる伝統のレース、鈴鹿1000kmはどのチームが勝利を飾ることになるのだろうか。