自分が死んだ時、棺桶に一緒に入れて欲しいもの。それは現世で大事にしていたものや執着していたものとも言える。家族からの手紙やペットの写真などはベタだ。
一方、先日のガールズちゃんねるに立った「自分の棺桶に一緒に入れて欲しいものはなんですか?」というトピックでは、ユニークな意見が集まっていた。(文:みゆくらけん)
「アイブローライナー。眉毛を描かないと、川の渡し守がスッピン見て腰を抜かす」
まず多かったのが、スマホやパソコンなどプライベートなデータが保存されている電子機器の副葬。中に入っているデータの証拠隠滅を希望する声が多かった。三途の川を渡るための「渡り賃」として「お金」が必要だと訴える人もいる。いわゆる冥銭だ。
それから、あの世に行ってから困らないよう「メガネ」を希望する人もいた。筆者もそうだが、ド近眼では確かに心配だ。初めての場所に行くのに、視界がぼやけていては心許ない。
「万が一焼却中に生き返ったら怖い」との理由で携帯電話を入れて欲しいとのコメントもあった。同じ系統として「消火器」という答えや、「焼かれている最中に暑くって喉が渇くから」と清涼飲料水を望む人もいる。
化粧道具の「アイブローライナー」を挙げた人もいる。特別な愛着があるのかと思いきや、
「眉毛が無いので、描かないと三途の川の渡し守が私のスッピン見て腰を抜かす」
とのことらしい。心配性にもほどがある。
電子機器や金属は、装置を壊したり遺骨に付着する恐れがあるのでNG
見た目に関わるところでは、「入れ歯は入れさせて欲しい(口の中に装着)」という訴えも心に響いた。以前親族を見送ったとき、入れ歯は焼却台にへばりつくとの理由で副葬できなかったらしく、
「口元がおばあさんみたいになってた。誰か火葬の時用の入れ歯開発して」
と望む。冒頭で紹介したスマホやパソコンなどの電子製品、メガネもそうだが、金属を含む物品は火葬場の設備を損傷させたり、高温で溶けて遺骨に付着する恐れがあるため、入れないよう指示されるのが通例のようだ。公式サイトで注意を呼び掛けてる自治体も多数ある。
やはり、「今は昔と違って布製品以外ほとんど入れたらダメ」とのコメントの通りなのかもしれない。見られたくないデータは生前に消去しておくに限る。
この他一緒に入れてほしいものとして「チョコレート」「鶏の唐揚げ」など好物の食べ物を挙げた人や、「松坂桃李を一緒に入れてください」「旦那」などと"連れて行きたい系"のコメントもあった。それが許されるなら筆者だって「夫」もしくは「夫の手」を入れてほしいが、もしその時夫がまだ生きていたら、そんな残酷なことはできない。願わくば夫と同じ日に死んで、ひとつの棺桶に入れてもらいたい。