8月25日現地時間10時、ベルギーGPのフリー走行1回目が行なわれた。夕方からは雨の予報もあるスパ・フランコルシャンだが、FP1のセッション中の降水確率は0%のまま陽が射すコンディションの下で走行は始まった。気温は15度、路面温度は18度というコンディションだ。
メルセデスAMGの2台とストフェル・バンドーンは新型のICEなどを投入。インストレーションラップではルイス・ハミルトン、バンドーン、マーカス・エリクソンらが2018年の導入が決まったハロの改良型をマシンに装着し視界や重量がマシン挙動に与える影響を確認した。
インストレーションチェックでフェルナンド・アロンソは無線で「ノーパワー。このままじゃピットまで戻れない」と訴えるが、チーム側はSOCのセッティング変更を指示し回生セッティングに問題があることを確認したようで「コース上では解決できないからピットに戻ってくれ」と指示し、アロンソは4速走行のままでピットに戻った。その後はDRSにトラブルが出たものの大きな問題なく走行を続けた。
各車が走行を開始したばかりの10時16分、フェリペ・マッサがターン7のイン側縁石に触れてグリップを失い、そのまままっすぐコースオフしてバリアにクラッシュ。マシン左側を大きく壊してストップしセッションは赤旗中断となった。マシン回収が行なわれてセッションは10時25分に再開。各車の40分間タイヤはウルトラソフトからソフトまで様々だが、赤旗を受けて使用時間は10時49分まで延長された。
10時29分、ケビン・マグヌッセンのヘッドレストが外れかかる場面があったが、ピットに戻って修復作業を行なう。ザウバーのパスカル・ウェーレインはインストレーションチェックでエンジントラブルが見つかり大幅に走行時間を失った。スーパーソフトを履いたハミルトンは「あっという間にオーバーヒートする」と報告し、シーズン前半戦に何度もタイヤに苦しんできたメルセデスAMGに不安が残る。
1セット目の使用期限49分が過ぎたところで各車はピットに戻り、多くのドライバーがマシンから降りてコンディションの向上を待つ。11時4分にはバルテリ・ボッタスが後続車を先行させた際にターン12のイン側縁石にタイヤを引っかけてバランスを崩し、コースをはみ出してしまいタイヤバリアに接触。
しかし、幸いフロントウイングに僅かにダメージを負っただけで、自力で脱出してピットに戻ることに成功した。ソフトに履き替えたハミルトンはフロントにバイブレーションが出ていると訴え4周でピットに戻るがピットスルーを繰り返しながら走行を続ける。メルセデスAMG勢とフォース・インディア勢はソフト、フェラーリ勢やレッドブル勢、マクラーレン勢やトロロッソ勢、ルノー勢はウルトラソフトと、それ以外はスーパーソフトとタイヤ選択は分かれた。
セッション残り4分の段階でキミ・ライコネンがウルトラソフトで1分45秒502の最速タイムを記録。ソフトのハミルトンを0.053秒上回ってトップに立った。ライコネンがそのままトップでFP1を終え、2位はハミルトン、3位は0.145秒差でセバスチャン・ベッテル、4位にオランダファンの大声援を受けるマックス・フェルスタッペンが0.800秒差でつけた。