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日本のGT3メーカーは鈴鹿10時間に関心あり? “ドリームチーム”結成も!?

2017年08月25日 17:52  AUTOSPORT web

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鈴鹿10時間の記者発表会で写真に収まるモビリティランド山下社長、GTA坂東代表、SROラテル代表、ピレリのガルシア・ドミンゴマネージャー、国内3メーカーの代表たち
8月25日、鈴鹿サーキットで2018年8月23~26日に開催される『第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース』に向けたイベント記者発表会が行われたが、このなかで日本の自動車メーカーとしてGT3カーをリリースしているニッサン、レクサス、ホンダの3メーカーの代表が出席し、トークショーが行われた。

 鈴鹿10時間は、もちろんJAF-GT規定車両も出場が可能だが、現在GT3カーをリリースしている日本メーカーは3つ。日本車としては先駆けと言えるニッサンGT-RニスモGT3、2017年から本格的に参戦を開始したレクサスRC F GT3、そして先日のスパ24時間でグローバルな販売が発表されたホンダNSX GT3の3車種だ。この日のトークショーには、各車をリリースしているホンダの山本雅史モータースポーツ部長、ニスモの片桐隆夫社長、トヨタの高橋敬三GRマーケティング部主査が出演した。

 まず、司会を務めたピエール北川鈴鹿サーキットアナウンサーの質問に答えたのは、ホンダの山本部長。今年の鈴鹿1000kmでは、ジェンソン・バトンのドライブで前夜祭にホンダNSX GT3が登場するが、鈴鹿10時間の参戦に向けては「検討したいですね。ニッサンさん、トヨタさんとともに、開催の力になれるように貢献してきたいと思います」と語った。

 また、山本部長からは「これからいろいろと考えていかなければなりませんが、できればGT500のドライバーを乗せたり、海外チームに負けないドリームチームのようなものを作ってみたいですね」とのビッグなプランも。ちなみに、鈴鹿1000kmに参戦するバトンからは「今朝会ったときに『来年の話またしようぜ!』と言われました。それが何の話なのか、屋根がついてるか、ついてないかみたいな話はしてません(笑)」とのこと。もし参戦が実現すれば、こちらもファンにはたまらないものだろう。

 一方、今季はGT300、ヨーロッパのGTオープン、そしてIMSA GTDに2台ずつのレクサスRC F GT3が参戦しているトヨタ高橋主査は「我々もいろんなお客様に買っていただきたいと思いつつ、まだ現段階では来年について発表できるものはありません」と語った。

「ただ現段階でいろいろな話はしているので、世界中のRC Fが鈴鹿に来られるように努力していきたいと思います。日本チームも候補ですが、ヨーロッパやアメリカのチームも来てもらえればと思います。これからじっくりと話し合いたいと思います」と高橋主査。

 またホンダ山本部長の“ドリームチーム”案については、高橋主査も「10時間レースはとても勉強になりますからね。若手とベテランが組んで参戦するなんていうのもあるかと思います」と“乗り気”な姿勢も。こちらもぜひファンとしては期待したいところだ。

 一方で、長年GT3カーを販売しており、日本メーカーのなかでは最も台数が多いニスモの片桐社長は「まだ話はこれからです。しかしニッサン/ニスモにとって、GT3レースは非常に重要です。世界中からマニュファクチャラーが集まるということで、積極的に取り組んでいきたいと思っています」と語った。

 現在ニッサンGT-RニスモGT3は、18年に投入されるエボリューションモデルの開発の真っ最中だ。「来年には発表して、走らせられればと思っています」と片桐社長。「GT3自体はカスタマーレーシングの頂点なので、カスタマーに使ってもらえるように競争力を高めていきたいです。そして鈴鹿10時間では、日本のチームにも全力でサポートしたいと思います」

 鈴鹿10時間は、ヨーロッパやアメリカで戦っているGT3カーと日本でスーパーGT300クラスやスーパー耐久ST-Xを戦うチームが集い、“世界一決定戦”を決めようというものだ。ヨーロッパの強豪チームが来日し、それを日本チームが迎え撃つ……というのはファンが望む理想だが、そこに日本車の存在は欠かせないものだろう。来季、海外からどんなエントリーがあるのか、そしてどんな日本車がそろうのか、楽しみなところだ。