元F1ドライバーで現在テレビ解説者として活躍するマーク・ウエーバーが、現役ドライバー数人の評価を行った。彼によると、決勝でベストなのはフェルナンド・アロンソ、予選でベストなのはルイス・ハミルトンだということで、同郷のダニエル・リカルドも常に期待を裏切らないパフォーマンスを発揮すると称賛した。
レッドブル・オーストラリアのインタビューにおいて、ウエーバーは、F1のトップドライバーおよびトップチームに対する評価を下した。同じレッドブルファミリーであり、オーストラリア出身のリカルドは、チームにとって最も頼りになるドライバーであるとウエーバーは高く評価している。
「ダニエルは日曜午後の決勝でとても頼りになる。彼は毎週期待どおりのパフォーマンスを見せてくれると分かる、F1の中で一番頼りになるドライバーだ」とウエーバーは語った。
「彼は常に与えられたものから最大限の結果を引き出すから、それ以上できたはずだと思うような時はないんだ」
ウエーバーはマックス・フェルスタッペンについて、週末全体の流れのなかでは多少心もとない部分があり、フリープラクティスをもっと堅実に過ごせれば、決勝でさらにいい結果を出せるはずだと示唆した。
「マックスは週末のなかで決勝に向けて準備をしていくという面で、少し頼りないかもしれない」とウエーバーは語った。
「金曜日と土曜日にコースを外れることが多く、それがマシンを準備するメカニックたちにプレッシャーを与える。もう少し堅実に走った方がいいと思うけど、彼は限界ぎりぎりまで攻めているということだろう」
「日曜日にはあまりミスを犯していないが、信頼性の問題が原因で何度もリタイアしていることが目立つ。相当のポイントを失ってきたから、それを受け入れるのは厳しかっただろうね」
レッドブル・レーシングのメンバーは2017年シーズンのパフォーマンスに落胆を示しているが、かつて所属したウエーバーもそれは同じであるようだ。
「今年は全員がこのマシンに素晴らしいことを期待していたが、かなり不十分な状態であることが分かった。彼らには追いつくためにやるべき事がたくさんあった」
「残念なことにルノーは同じ事の繰り返しで、『あれが足りない、これが足りない』と5年ほどそんな調子でいるんだ。そのため、レッドブルは他のどこよりも1秒速いマシンを作らなければならない」
メルセデスのハミルトンに関しては、ウエーバーは予選パフォーマンスを高く評価し、一発の速さではアイルトン・セナ以来の優れた腕の持ち主であると語った。
「彼とセブ(ベッテル)は今年最高の走りをしている。そしてルイスは特に予選でとても強い」とウエーバーは言った。
「彼は1ラップに関してはセナ以来の最高のドライバーだよ。土曜日にとても強い」
ウエーバーは、盟友アロンソについては、低迷し続けているマクラーレン・ホンダにいながら、今もF1で非常に優れたパフォーマンスを見せつけていると述べ、そのパフォーマンスが結果に反映されないことを悔しがっている。
「F1にとっても、ホンダにとっても、そしてマクラーレンにとっても、実に残念な状況が続いている」とウエーバー。
「彼らは戦いの準備を整え、フェルナンドにエンジンが本格的に始動するのを待たせてきた。なのにまだ動きがない」
「フェルナンドはこれまでの24カ月間、言いたい事を飲み込んで、これ以上できないほど必死にマシンを走らせている」
「彼の評価はとてつもなく高い。日曜日決勝での彼はおそらく世界一だよ。だからこそ(今の状況が)悔しいんだ」