トップへ

AKB48 チーム8、『会いたかった』公演で磨いた表現力 2年間の集大成見せた千秋楽レポート

2017年08月24日 14:32  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 8月19日、20日の2日間にわたって、AKB48チーム8の2nd Stage『会いたかった』公演の千秋楽が行われた。計6回行われた公演にほぼ全メンバーが交代で出演。2015年9月5日の初日から約2年弱で計106回の公演が行われてきた。


参考:AKB48 チーム8、今年もサプライズが盛りだくさん 圧巻の『エイトの日』レポート


 『会いたかった』公演の初日メンバーの選抜は、『AKB48 ネ申テレビ』(CS放送ファミリー劇場)の番組企画からスタート。番組では「公演初日のセンターを決める」ための合宿が行われ、話題を呼んだ。センター1名、ファースト3名、セカンド5名、サード6名のうち、それぞれのメンバーが自分の立ちたいポジションに立候補。歌唱力、ダンス、化粧で審査は行われた。メンバーたちの思いをかけたポジション争いのオーディションを経て、初日メンバーが決定。初日のセンターには倉野尾成美が選出された。倉野尾は番組の中で「選ばれたからには頑張ります。譲りません」と語っていた。


 合宿の歌唱力審査では、公演で披露する「JESUS」を題材にボイストレーナーの菅井秀憲氏による厳しい特訓が行われるなど、視聴者はもちろんメンバーにとっても相当インパクトのあるものだった。千秋楽公演で思い出を語る際には、多くのメンバーが合宿と初日公演のエピソードをあげ、早坂つむぎは「合宿ではサードを選んだ。どこにいても誰かが見てくれるだろうと思った」と当時の思い出を振り返った。このようにスタート前から、それぞれのメンバーにとって様々な思いが詰まった公演だった。


 チーム8の『会いたかった』公演は『PARTYが始まるよ』公演(2014年8月~2015年8月まで開催)に続く2回目の公演。2006年4月にチームAが披露してから、SKE48チームKⅡ、NMB48チームBⅡらも行ってきた10年以上の歴史ある公演だ。


 それぞれのチームごとに特徴があり、チーム8らしさと言えばアンコールで披露する「日本48」。これはAKB48が披露する「AKB48」という楽曲のチーム8版だ。日本全国の名所をテンポよく紹介していく楽曲で、チーム8らしさがよく表れており、ファンからの人気も高かった。


 各都道府県からメンバーが選出されているチーム8。1公演につき出場する人数が16人と決まっているため、多くのメンバーのパフォーマンスが観られるのも醍醐味だった。同じ曲でも、ユニットを構成するメンバーによって雰囲気が一変することもあり、飽きてしまうことがまったくない。毎回メンバーの意外な表情やパフォーマンス、トークに圧倒された。


 また、千秋楽の記念写真の台紙は、谷川聖がデザイン。容姿端麗で人気のある谷川が新たな才能を見せつけた。「47の素敵な特産物」をテーマに、全国の名産品や名所などがカラフルに描かれている。チーム8らしいオリジナルデザインの台紙に多くのファンが魅了された。


 『ネ申』のセンターポジション争いで倉野尾に敗れてしまい、初日に出演することができなかった中野郁海。『会いたかった』公演では、倉野尾、坂口渚沙とともにセンターポジションを務めた。中野は倉野尾と一緒の公演に出たいという強い思いを持っていたが、同じポジションのメンバーが同時に出演することはできない。そこで中野は、センター以外のポジションの振り付けも習得。倉野尾がセンターを務める公演で共演を実現させた。同公演のセンターポジションで、他のポジションも兼任しているメンバーは中野だけ。中野のダイナミックなパフォーマンスや公演を盛り上げるトーク、ファンとの掛け合いは高く評価された。


 中野は、終演後のコメントで『会いたかった』公演を以下のように振り返った。


「(パフォーマンスの)振り幅の大きい公演だった。例えばユニットで「渚のチェリー」をやっている。これは女の子らしくかわいらしい曲。その後に「背中から抱きしめて」という大人っぽい曲を披露する。そのため自分の中の表現力を鍛えることができる公演だった」


 中野だけでなく多くのメンバーが大きく成長できた公演だった。


 次はトップリードがプロデュースする『君も8(エイト)で泣こうじゃないか』公演が9月2日から始まる。新公演でセンターを務める太田奈緒は「初日のセンターはなかなか立てる場所でない。責任をもって頑張っていきたい」とMCで意気込みを語っていた。(佐藤 仁)