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「自分の子どもを育てて欲しいタレント」にガチ回答も、“待機児童”問題には… 子を産みたい働く女性への実態調査

2017年08月23日 18:24  Techinsight Japan

Techinsight Japan

将来子を産みたい働く女性500名へ実態調査
このたび『出産と仕事に関する実態調査』が実施され、現在働いており、将来子どもを産みたいと考えている女性の意識傾向が明らかになった。働くママを悩ませる待機児童は、厚生労働省によると平成27年10月の時点で全国で45,315人。平成22年度の48,356人よりは若干減っているものの、平成26年度の43,184人よりも増えており、なかなかゼロには近づかないようだ。また、「自分の子どもを育てて欲しいと思うタレント」を聞いたところ、意外にも3位に独身のタレントがランクインした。

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このたびの調査は、全国に300以上の保育所を提供するライクキッズネクスト株式会社を展開するライク株式会社が今年7月、将来子どもを産みたいと考えている働く女性(20~39歳)500人にインターネットで実施したもの。

そこで「自分の子どもを育てて欲しいと思うタレント」を挙げてもらったところ、1位に輝いたのは「つるの剛士」だった。選んだ理由としては「子どもをのびのびと育ててくれそうなので」「育休もとったり育メンのイメージがあるから」などの意見が寄せられた。続いて2位には「松岡修造」が選ばれた。理由としては「熱血指導してくれそうなので」「明るい子に育ちそう」などの理由が見受けられた。そして3位には、独身の「マツコ・デラックス」がランクイン。「賢くなりそう」「とても頭が良くて善悪を教えてくれそう」などが選んだ理由だという。以下、10位まで「所ジョージ」「関根勤」「木村佳乃」「尾木ママ」「北斗晶」「イチロー」「池上彰」と続く。選んだ理由を見ても、単なる人気ランキングではなく、しっかり「自身の子の育児」を考えていることが分かる。


このような現実味のある回答の一方で、少子化の一因として課題に挙げられる「待機児童」については、自分自身の問題と捉えていない女性もいることが分かった。現在、子どもがいない女性に対して、「将来自分の子どもが待機児童になるリスクがあると思うか」を聞いたところ、実に8割ほどが「あると思っている」と答えた。しかし2割程度の人は、「特に問題ないと考えている」という結果が出た。

「自分の子どもが待機児童にならない」と思っている女性に対して、「何故そう思うのか」を質問したところ、最多は「現在の居住地的に問題ないはずだから(46.9%)」であった。続く2位の回答は、「何となく(41.7%)」。このように待機児童問題を理由なく楽観視している人もいることが判明した。「すでに対策を打っているから」と自身の問題として対応済みの人もいたが、わずか5.2%であった。また、自分の子どもが待機児童にならないように対策をとっている人は、将来そのリスクを感じている人たちを合わせても4割弱であり、60.8%の人が「特に何もしていない」と回答した。待機児童問題に関して漠然とした意識でいる女性も少なくなさそうだ。


そもそも7割の女性が、子どもを託児・児童保育施設に預けることに不安を感じているという。理由としては「送り迎えが大変(56.1%)」、2番目は「費用を支払えるか(52.7%)」、3位は「教育内容がしっかりしているか読めない(40.1%)」、4位は「虐待されないか(36.9%)」、「食事がしっかりと提供されるか(26.7%)」という結果が出た。このことから子どもを預けられれば、一気に問題解決とはならない現状がうかがえる。


以上の調査結果から判明したのは、期待されているのは、“質の高い”サービスを提供できる託児・保育施設の増加だということ。今回、産後も働きたい女性が8割超いることも分かったが、これから子育てと仕事を両立しようとする女性をはじめ、社会全体の高い意識が必要だと言えそうだ。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)