メルセデスからDTMドイツツーリングカー選手権に参戦しているゲイリー・パフェット(メルセデスAMG C63 DTM)は、第12戦ザントフールトでマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)が“ブレーキテスト”を行ったと批判している。
20日に行われたザントフールトのレース2、ポイントランキングトップのエクストロームはレース終盤、4番手のポジションを走行する。
しかし、エクストロームは内圧トラブルからペースを上げられず、チームメイトのミューラー、パフェットに接近を許し、三つどもえのバトルに発展した。
ポイントランキングでエクストロームとの差を詰めたいパフェットは、なんとかミューラーを攻略しようと試みるが、ここでミューラーは鉄壁のガードをみせる。
最終ラップの1コーナーでは、ホームストレートでエクストロームがやや失速気味となり、ミューラーがこれに詰まった隙をついて、パフェットがアウト側からオーバーテイクを仕掛け、ミューラーとサイド・バイ・サイドに。
しかし、1コーナーの立ち上がりでエクストロームが前を塞ぐ形で進路をブロック。続く2~3コーナーでもエクストロームがパフェットをブロックし、行き場をなくしたパフェットは、ふたたびミューラーに交わされてしまい、ポジションアップはならず。6位でチェッカーを受けた。
パフェットはTOURING CAR TIMESに対し、「前を走る2台のアウディはペースアップに苦労していた」と状況を説明する。
「1コーナーでミューラーをオーバーテイクしようとしたら、(前を走る)エクストロームは“ブレーキテスト”をしてきた。次のコーナーでも同じ動きをして、ミューラーのポジションを守ろうとしてきたんだ」
「プロフェッショナルな振る舞いとは呼べない。ブレーキテストをする連中はレースをしているとは言えないよ」
「タイヤのタレが厳しくて、無理をしなくてはポジションを守れないなら、無理にディフェンスするべきじゃない。後続のペースを無理に落とさせてまで、ポジションを守るべきじゃないんだ」
一方のミューラーは「マティアスのマシンは問題を抱えているようだったけど、チャンピオン争いをしているチームメイトをオーバーテイクしないのは普通のこと」と反論している。
「チームメイトを守ろうなんてつもりは一切なかった。ただ、彼にオーバーテイクを仕掛けるつもりもなかったよ」
「だから、ぼくはマティアスの後ろにいたんだ。確かにゲイリーは僕をオーバーテイクしたかったかもしれないけど、ポジションはそう簡単に譲り渡すものではない。相手がライバルメーカーなら、なおさらだ」
「最終ラップの攻防は観客を沸かせたと思う。いいバトルだったんじゃないかな」