レッドブルF1チームのマックス・フェルスタッペンは、今シーズン後半戦について、チームの最大のライバルであるメルセデスとフェラーリに打ち勝つだけの力は得られないだろうと考えている。
3月の開幕戦オーストラリアGPが開催された時点では、レッドブルはメルセデスを打ち破る候補と見られていた。しかしシーズン序盤は風洞データとの相関性に問題が発生していたため、『RB13』のパフォーマンスを発揮できずにいた。
マシンのアップデートは継続的に行われ、新スペックの性能はかなり向上を見せた。だがフェルスタッペンは、それでもメルセデスとフェラーリの2チームによる優勝争いには加われないだろうと考える。
「あまりストレートが多くないコースであれば、僕たちはそれなりに(ライバルに)近づける。(レッドブルは上位と比べて)おおむねコンマ3秒程度(遅い)だろうね」
「けれどもストレートが多いコースになると、僕たちはもう少し離されてしまう。今後のレースで何を期待できるかはわからないけど、当然ながら上位チームに対抗するのは、かなり厳しいと考えているよ」
「次戦のスパでもメルセデスがものすごい強さをみせると思う。全体的に見ると彼らのパワーユニットは、他のどのチームのものよりも強力だからね。でも(メルセデスとフェラーリの)差はとても小さいだろう」
フェルスタッペンはまた、上位と比べてレッドブルのパフォーマンスが不足している問題は、ルノー製パワーユニットの開発が進まないかぎりは解消されないだろうとも話している。
「僕らも開発を続けるけど、他のチームも(同様に)やっているからね。僕らは彼らよりもさらに迅速に、そして当然より良いものにしなければいけない」
「エンジンだけでいうなら他のチームより大きな成果は得られないと思うけれど、いまも(シャシーとエンジンの)両方で作業を続けている。とにかく確実に正しい方向へ進めていくことが大切だ」
パフォーマンス不足が続く現在のレッドブルとの今後についてを聞かれたフェルスタッペンは、いまのところより良い環境を探すつもりはないことを示唆した。だがチームが優勝争いに絡めない状態が長く続くようであれば、それも変わるだろう。フェルスタッペンは以下のように語った。
「僕は以前から、競争力のあるマシンがあるかぎりチームを去る理由はないと言い続けてきた。現時点で僕らは望む位置にはいないけれど、だからって直ちにあきらめるということにはならない。懸命に仕事にあたるべきだ」
「ただし、改善されない状況が2年も3年も続くのであれば話は変わってくる。いまは改善できるようにみんなで一生懸命やっているけれど、将来がどうなるかは来年が終わったころに考えるよ」